親バカ父ちゃん子育て日記
11月の親バカ父ちゃん子育て日記
12月の親バカ父ちゃん子育て日記
1月の親バカ父ちゃん子育て日記
2月の親バカ父ちゃん子育て日記
3月の親バカ父ちゃん子育て日記
4月の親バカ父ちゃん子育て日記
5月の親バカ父ちゃん子育て日記
6月の親バカ父ちゃん子育て日記
子育て日記トップ

6月1日 かっこうの悪い話なのですが、足の調子が良くないので、本来ボクがやってきた仕事
のいくつかを女房にさせてしまっています。申し訳なく思っているのですが、彼女に頼らざるを得
ません。日頃の運動不足と仕事での同じ姿勢がたたったのか、全く痛みがひかず困ったもの
です。このぶんだと、女房も疲れてくるし、ボクの遊び計画も大幅に変更しないといけなくなり
ます。健康第一です。なんとかしてくれ〜!
6月2日 6月中に上高地と白馬へ行こうと思っていたのですが、行けるかどうか心配になって
きました。今は新緑で山はとてもきれいです。こんなすがすがしい季節に、家に閉じこもりきり
など考えられません。今日、病院ではいつものように痛めつけられていたのですが、病院を出
た後、買い物にスーパーに入り、レジのところで立っていられなくなり、しゃがみ込んでしまい
ました。どうしたものでしょうか?涼子はボクに ”ビョウイン、イッテ、ナイタノ?”と一応心配は
してくれるのですが、ボクが座っていると、いつものように後ろから背中に馬乗りになってきて、
ボクの痛みをまるでわかっていません。は〜、大変です・・・
6月3日 足は痛くとも育児はしなければなりません。涼子はごはんを食べず、ミルクばかりを
飲んでいます。故にすぐにお腹が空きます。ごはんかパンを食べるように勧めるのですが、
全く聞く耳を持たず、”ミルク、ミルク” とほざいていたので、少し怒鳴ってやって、ごはんを
食べさせました。ボクが手紙を書いているその横に座らせ、彼女の前にはふりかけのかかった
ごはんとお箸です。涼子は涙を流し、体を震わせ、大声で泣いていましたが、ボクはごはんを
食べるまで怒鳴り続けるつもりでした。隣の部屋で一部始終を聞いていた女房も心配になった
のか、様子を見に来ましたが、女房を追っ払い、涼子とさしで勝負しました。ひとしきり泣いた
後、ごはんを口に運びました。”そう、涼子は賢いんやろ!よくがんばった!” と頭をなでで
やるとまた大声で泣き始めました。”オトウサンノ、トコデ、タベル” とボクの膝の上に乗って
きました。涼子も体重が増え、それなりに重たいのですが、何とか足に負担のかからないよう
に、彼女を座らせ、ごはんを食べさせました。育児は大変です。ちゃんとメシくらい、喰えよ!
父さんはアシが痛いんや!!!
6月4日 困ったもので本当に足の痛みがひきません。座ったり、横になったりしていると、幾分
ましなのですが、食事のお客さんがみえて、オーダーをこなし始めると5分も経たないうちから
ズキズキと痛み始め、料理をしていくリズムが狂ってしまい、お客さんを待たせる事になってしま
います。歩き方によっては普通に歩ける瞬間も何度かあったのですが、すぐに痛みのある筋と
いうか筋肉の方に力がいってしまい、へなへなしてしまいます。畑に行ったのですが、まるで仕
事にならず、家に戻るとしゃがみ込んでしまう始末・・・・・。それでも涼子をトイレに連れていっ
て、小便もさせないといけないし、も〜う、助けてくれ〜!!!
6月5日 明日は火曜日で、店は定休日です。6月は山登りにはとてもいいシーズンで、高校、
大学と山岳部に所属していたボクとしては、こころ躍る、ウキウキの季節なのです。涼子がいる
ので、本格的な山行は無理ですが、はやりの言葉を使うと、トレッキングというか、ハイキング
というか、そんなことをやりたいわけです。おにぎりと缶詰、少しのワインとビールを持って、
目的地にたどり着き、澄んだ空気の中、川の音や鳥の声、木々と土のにおいを嗅ぎながら、
それらを口にするとそれはもう、たまりません。本来同じ味なのに、山で食べる食事は格別
なのです。安物の赤ワインが、高級感のあるワインに感じてしまうのです。ウソではありません。
それらを味わうために、初夏と秋には必ず出かけていたのに、今年はまず最初の火曜日をしく
じりそうです。くやしいなあ!なんでこんな事になったかなあ?今日も医者へは行きましたが、
どうも良くなる兆しは見えてこず、6月全ての火曜日が、足の痛みでパーにならないように養生
します。
6月6日 足の痛みをとるため、今日は寸分道温泉に行きました。ここから1時間足らずの新潟
県新井市の山の中にひっそりたたずむ温泉です。涼子がまだ女房のお腹の中にいる時から
通っている温泉で、源泉は冷泉なのですが、それをボイラーで沸かして適温にして暖まります。
ボクは長野、新潟県内はもちろん、故郷の奈良県内の温泉など随分あちこちを湯巡りしました
が、ここの温泉ほどつるつるする温泉は他にはありません。家族で入ることができ、温泉施設を
切り盛りしているご夫婦もとても親切で感じが良く、ボクが選ぶ温泉のベスト3に入ります。足の
痛みを少しでも和らげようと、この温泉に行ったのですが、この施設を切り盛りされている阿部
さんの奥さんにとても嫌なことを聞かされました。それは、ボクが現在患ってしまったこの腰痛
が、ひょっとすると一生ものかもしれないと言うのです。ボクは一日も早く治すため、それこそ来
週には北アルプスの方に出かけようと、必死で治療をしているというのに、ボクのように足を引
きずり、しかも痛くなってから既に2週間も経ち、その痛みがひく気配がないというのは、完治
するのに何年もかかるか、もしくは一生ものかも・・・とおっしゃるのです。これにはボクもショッ
クでした。人生の大先輩である方の、それもご自身も現在腰を患っていらっしゃっている、また
いつも謙虚な物腰の方にこのように言われてしまって、ボクとしてはかなりのショックなのです。
どうすればいいのでしょう?運命だと思って甘んじて受け入れ、腰痛と楽しく暮らす方法を考え
るべきなのでしょうか?これは困りました。遊びに行くことばかり書いていますが、仕事にもかな
り影響があります。今はオフシーズンなので、忙しくはありませんが、夏のシーズンは後一月も
すれば始まります。困ったなあ、何か治療のためのいい方法はないものかなあ???
6月7日 高校時代の同級生が来てくれて、温泉にも一緒に出かけました。話が盛り上がる中、
ボクは湯の中で、足を動かし続けていました。風呂からあがると、痛くて痛くてしばらく足を動
かせませんでした。来週の休みの日も治療をしていないとダメなのでしょうか・・・・・。
6月8日 あまりに足が痛くて、大きな病院に行きました。レントゲンも撮ってもらったり、検査も
してもらったのですが、原因はわからないということで、痛み止めの飲み薬と湿布をもらって
帰ってきました。薬を飲んだのは初めてで、少しましになったような気がしましたが、痛みの中枢
部分は依然として残っていて、まだまだ治るものかどうかもわかりません。時間がかかりそうです。
6月9日 食事の予約をもらっていました。宿泊の予約と違って、食事の予約はいつもの
メニューにないものを作ることが多いのです。当然ながらお客さんとしては、普段家では食
べないような、美味しいものを期待されています。今日のお客さんは50代の男性ばかりの
お客さんで、昨年も1度お越しになっていました。お酒を飲むということなので、つまみがほ
とんどの料理でした。去年と同じように、今年も違ったメニューでつまみをいくつか揃えまし
た。宴会が終わり、ほとんどのお客さんが帰られましたが、2名だけ宿泊されます。そのお
客さんに指摘されてしまいました。”どうして山菜料理がないのだ!” と・・・・・。そうです。
ボクは山菜が大嫌いなのです。この木島平に住む多くの人たちは山菜が好物のようです
が、ボクは嫌いです。大嫌いです。なぜか・・・・・それはまずいからです。”うまい、うまい” 
と人は言いますが、ボクはある食べ方を除いては、まず山菜など食べません。山菜がうま
い等と大きな顔をしてほざいているのは、何の取り柄もない長野県のある地域の、お客集
めのための陰謀だと、ボクは考えています。多くの人間にとってそんなに美味しいものなら、
もう既に日本全国の各スーパーで、四季を問わず売られているはずです。一口、二口は
食べないこともありませんが、断固、美味しいものではありません。とまあそんなことを言
っても山に来れば山菜も食べてみたくはなりますよね・・・・・。次回は用意しておきます。
要予約。などとお客さんと笑いながら話を終えて、涼子のいる部屋に戻ると、なんとタンス
の前に、シカのフンよりふた周り程度大きな涼子のウンチが、七つ、八つ転がり落ちて
いました。涼子はパンツを脱いだままで、新たにパンツをはこうとしたのか、タンスの中を
探した形跡がありました。また、ウンチのいくつかは便所の前に落ちていて、ひとりでウン
チをしようとした形跡もありました。一通り状況を把握した我々夫婦はすぐさまカメラを取り
出し、部屋の有様を記録に残しました。僕らがお客さんと夢中で話していたので、涼子は
僕らに話にもこれず、かわいそうな事をしてしまいました。ごめんね、りょこたん!
6月10日 足の痛みが少しましな時があります。今日昼の営業を終えてから、ちょっと外に
出てみました。雨もあがって、少し気分も良かったので、草むしりなどやってみました。5分く
らいやったでしょうか。何となくやめておこうと家に入ったのですが、家に入るやいなや、足の
方々からズキズキと大きな痛みがわき出てきました。そうです。わき出てくる感じなのです。
悲痛な顔をして、寝ころぶと、女房には ”草むしりなんか、せんときゃええのに、あほやなあ”
とバカにされてしまいました。まだまだ治りそうにありません。
6月11日 昨晩宿泊されていたお客さんの一組が、早朝に出て行くから、朝食はいい、という
ことでした。魚釣りをするのに早く出かけるとおっしゃっていたのですが、ボクは勝手に6時頃を
想像していたのですが、なんと3時頃にチェックアウトされました。3時前だったのか、後だった
のか寝ぼけていてはっきり覚えていません。遊びにかける情熱が大したものだと、感心しまし
た。それに引き替えこのボクといえば、相変わらず足の痛みがひどく、遊ぶことはおろか、仕事
さえまともにこなせず、女房に迷惑をかけています。涼子は日に日に元気が冴え渡り、普通に
歩けないボクはひとり取り残されています。誰か助けて〜。
6月12日 明日は火曜日で店は定休日です。もちろん普段通り元気であったなら、山に行く
つもりでした。それが足が痛くなって、もう3週間が経ちます。依然として、足の痛みはひかず、
生活全てにおいて、不自由なものになっています。先日温泉施設のおばちゃんに言われたの
ですが、本当に一生、この痛みとつきあわないといけないのでしょうか?まだまだ山登りに
行きたいし、当然ながら仕事もこなさないといけません。痛みが少しでもひいてくれれば、どうっ
てことないと思うのですが、ズキズキ痛むのは変わりないので、不安になります。先日医者に
言われたとおり、入院でもするべきでしょうか・・・・・。
6月13日 足の痛みはひかないし、天気も雨です。それでも休みの日なので、どこかへ出かけ
ようといろいろ考えた結果、群馬県にある谷川岳の方へ行ってみようということになりました。
もちろん天気が良く、足が痛くなければ登ってみたい山のひとつではあるのですが、それはどう
考えても無理なので、とりあえず下見ということで出かけました。普段なら、ボクが運転をするの
ですが、最近は女房に任せっきりで、結構恐縮しています。新潟県の津南町の方から、湯沢へ
ぬけ、三国峠を越えました。群馬県内に入りどこか温泉に行こうと、走っている途中に見つけた
奥平温泉というところに行きました。足の療養です。それがです・・・・・。やってくれました。涼子
です。内風呂を抜けて露天風呂に行きました。他のおじさん二人がいたのですが、彼らが内風
呂へ戻った直後に、”ウンチ” とひとこと、岩の上に立ったまま、気張る大勢に入っていました。
これはまずいと、岩の陰に涼子を抱きかかえ移動させると、すぐさま立ったままの状態で、大き
なウンチ1本と、3,4粒のウンチが出てきました。さあどうしよう?ととっさに考えましたが、お湯
で流して、どこかに隠せる大きさではなく、これは拾って便所に捨てないとと判断し、涼子を湯船
につけて、待たせておき、ボクはトイレに行って、ペーパーを取り出し、露天風呂に戻りました。
露天風呂はウンチのにおいが十分に立ちこめていて、早く処理をしないことにはえらいことに
なってしまうと、ウンチの前にしゃがみ込みましたが、ペーパーに包み込む術がなく、”えいやっ”
とあたりに散らかってしまったウンチを右手で掴み、左手のペーパーに乗せました。その間10
秒程度。左手一杯になったウンチを内風呂の人に見つからぬように、ささっとトイレに急ぎまし
た。露天風呂に戻り、ホッとして湯船に浸かりましたが、涼子は相変わらずそしらぬ顔で、足の
療養に訪れたはずの温泉で、寿命の縮まる思いでした。温泉を出て、近くのスーパーでアイス
クリームを買って、あの先日なくなった小渕さんの地元の町を抜け、草津温泉をこれまた通り抜
け、志賀高原を越えて帰ってきました。ほとんど女房に運転してもらったので、ボクは随分楽で
した。何かと楽しい一日でした。トホホホ・・・。
6月14日 銀行に行った時に雑誌を見ていると、トライアスロンの記事が出ていました。
文字通り鉄のような体を持った人たちの、自転車で走っている姿が載っていたのですが、
足が痛くなる前なら、”俺もそのうちやったんねん!” などとできもしないのに、威勢だけは
人一倍でした。ところがこんなふうに、家の中を歩くことすらままならない状態だと、勢いまで
なくなってきて、何やら年をとった感じがします。早く治して、涼子と散歩くらいはできるように
ならないといけません。
6月15日 朝から病院へ行きました。もうしばらく様子を見ようということで、痛み止めの
薬と湿布をもらって帰ってきました。今日はいいお天気で、家にいるにはもったいなく感じ、
昼の営業を終えてから、海を見ながらおにぎりを食べようと、直江津まで出かけました。
海からの風はさわやかで、魚釣りをしている人たちも数人いました。涼子を自転車に乗せ
て、ボクはその横を足に負担がかからない程度に歩きました。佐渡からの大きなフェリー
が汽笛を鳴らして、港に入ってきました。”あのおっきい船に乗ろか?” と涼子に言うと、
”ノロ、ノロ” と今すぐにでも乗りに行くように、ペダルを踏みました。足の痛みさえなければ、
とてもすがすがしい気分であったのに、どうしようもありません。”日にち薬” と割り切って
辛抱しましょう。夕方に家に戻り仕事を再開しました。こんな体でもたもたやっていても、
来て下さるお客さんがいるんですから、早く治さなければなりません。
6月16日 朝から役場関係のお金の話で、何とも気分の悪い一日でした。売り上げと
いうか、利益もほとんど上がっていないのに、納得のできないお金を払うなどまっぴらです。
税金は所得に応じて払いましょう。納得です。しかし任意で、払わなければ地域で暮らして
いけないような代物もあります。悔しい思いでいっぱいです。もう少しよく考えて対策を
考えます。
6月17日 どういう訳か、今日は来客が多く、少々疲れてしまいました。つい先ほどまで
ご近所とも話し込んでいました。ウィスキーを飲んでいたのですが、涼子もおもしろがって
いくらか飲んでしまいました。結果は自ずとしれたことで、しばらくして真っ赤な顔になり、
しんどそうに寝ころび始めました。急性アルコール中毒で死んでしまったらどうしようと、
一瞬不安になりましたが、まあまあ心配はよそに元気になりました。ボクも今日は宿泊の
お客さんがあり、早起きしていたので、なんだか随分長い一日でした。
6月18日 恥ずかしい話なのですが、今日客室全てにエアコンをつけることができました。
当然ながら、ここはスキー場のすぐ近くなので、暖房設備は完璧だったのですが、クーラー
なる代物は、設備投資金が準備できず、今日まで据え付ける事ができませんでした。何より
びっくりりえたんをオープンさせるとき、夏のお客さんなど考えてもいませんでした。ところが、
ボクにとっては嬉しい誤算なのですが、夏休み中に当館に来て下さるお客さんが年々増え、
わずかな期間なのですが、信州といえども若干寝苦しい日があり、来て下さったお客さん
には、不快な時間を過ごさせてしまった、という反省の気持ちがありました。そしてようやく
我々のようなちんけな宿でも、応援して下さる多くのお客さんがいて、エアコンを据え付け
られるようになりました。ホントに皆さんのおかげです。この夏は快適に過ごして頂くための
強力な武器を手に入れましたので、機会がありましたら、是非お立ちより下さい。
6月19日 税金の事で先日来、いろいろ悩んでいたのですが、とりあえず税理士さんと
話ができて、まず問題のひとつが解決しそうです。まだいくつか納得のいかないことが
あるのですが、法律に基づき、何というかバランスを考えながら、粘り強く解決していきたい
と思います。足、腰の痛みは、薬の影響なのか、できるだけ足を使わないようにしている
からなのか、少しだけましです。それでも涼子をだっこしたりすると、重みが足にやってきて
普通には立っていられません。もう少し辛抱しましょう。
6月20日 梅雨の晴れ間が手伝って、今日は随分あちこち遊びに行きました。もちろん
足の痛みは治まっていないのですが、できるだけ歩かない遊び計画を立てました。やはり
白馬へ行きました。歩けないので、車で目的地のそばまで行き、弁当をひろげました。
話は少しそれますが、ボクと長野県との関わりの最初は白馬にあります。高校一年生の
夏、山岳部での夏山合宿が唐松岳から白馬・小蓮華岳への縦走でした。夜行電車に乗り、
早朝白馬駅に着いて、北アルプスの山並みを見たときは、本当にこの山を登るのかしらと、
不安になったのを覚えています。また、下山した後、同じように駅から山並みを眺めた
時も、本当にこの山に登ったのかしらと、信じられない気持ちになったのも覚えています。
数えてみると、あれから既に21年の歳月が流れ、21年前に唐松岳に登るのに利用した
ゴンドラを、まさに21年ぶりに女房と娘と一緒に見てきました。北アルプスのすばらしさが
今までのボクの人生に大きく影響していることは間違いありません。唐松岳の麓が八方なの
ですが、その八方から移動し、大雪渓の麓に猿倉というところがあり、今日はそこに車を
止めて、雪渓の水が触れられる所まで歩いていき、弁当を食べました。水の流れる音が
大きすぎて、大きな声を出さないと女房や、涼子と話ができなかったのですが、文字通り、
大自然の中、大声で話をしながら食べる弁当は最高でありました。白馬を後に、新潟県の
糸魚川を目指しました。雑誌を見ながら見つけた、糸魚川市内の焼山温泉というところに
行きました。古くて大きな旅館の温泉を解放していたのですが、残雪が所々にある山々を
眺めながらの温泉はとても気持ちのいいものでした。晩ご飯は、国道沿いに以前から目を
つけていた、ボロボロの大衆食堂があったのですが、念願叶ってそこで食事ができました。
さすが目の前が日本海というだけあって、魚関係をとても美味しく頂きました。足の痛みさえ
なければ最高の一日でした・・・。とはいうものの、書いたことは楽しいことばかりですが、
今日は年に一度の最悪の日でもあるのです。今日ウチの家から、一年かけて貯めてきた
ボクにとってはとても大きなお金が丸ごとなくなる日でもありました。明日からまた気を引き
締めてがんばります・・・・・。
6月21日 最近涼子は僕ら夫婦に、小便を知らせてくれるようになりました。ボクの足の
事ばかりを書いてきたので、涼子の変化がきちんと書けませんでしたが、夜寝る時を除いて
は、まず僕たちに知らせてくれるので、トイレもしくは外で小便をしてくれます。当然ながら
我々の手が必要なのですが、何かと楽になりました。ただウンチはどうもトイレではやり
づらいらしく、普通のパンツをおむつに履き替えてウンチをします。つい先日、群馬の露天
風呂でウンチをしたことは先に記しましたが、変なものでもう少し時間がかかりそうです。
6月22日 夕方に食事の予約をもらっていたので、朝からひとりウロウロこちゃこちゃと、
仕込みをしてました。いつかみたいに、”山菜はないのか!” と言いそうなお客さん達
でしたが、今日はまた、メニューには入れてなかった、ピザをオーダーされてしまいました。
ゴルフを終えたおじさん達の飲み会だったのですが、わざとピザははずしていたのですが、
ピザを食べたいと言われたので、すぐ作り始めましたが、好みというのはホントに千差万別
です。ある程度年齢によって、嗜好は偏ってくるでしょうけれど、なかなか全ての人に満足
してもらうのは簡単な事ではありません。こころの中まではわかりませんが、会計の後、
多くのお客さんが笑顔で帰って下さったので、良しとしましょう。足のことですが、今日も
長い時間をかけて休み休み仕事をしていたので、ひと月前ほどのひどい痛みはありません。
痛みが少しましなので、ホッとしています。もう少しいたわってやります。
6月23日 買い出しの合間に少し走りました。随分足の痛みが軽くなってきています。
やはり痛みの中枢部分は残っていて、すぐに走るのをやめました。仕事にはあまり支障
なく、楽になりました。足に負担にならないように心がけながら、生活を続けてきた甲斐が
あったのでしょうか?何とかもうしばらく養生を続けます。
6月24日 上越から団体のお客さんがお見えになりました。今月はどういう訳か、我々より
年上のお客さんが重なりました。別に大した目的もないようで、気の合う仲間が集まった
らしい、とてもいい雰囲気のグループです。我々夫婦はよく新潟県内をウロウロしている
ので、あそこのお店がどうだとか、ここの温泉がどうだとかで、長野県内のお客さんに、
新潟の話をしてもピンと来る人は少ないのですが、さすが新潟県人で、たいへん盛り上がり、
楽しい話が聞けて参考になりました。この仕事をしていて良かったと思う事のひとつは、
ボクらより先輩のお客さんがお見えになり、こんなふうに年をとれたらなと、感じられる
人と話ができる事です。ちんけな宿と食堂ですが、多くのお客さんがお見えになり、良い
機会に恵まれて幸せだと思います。涼子は生まれた時から多くのお客さんに囲まれて
いったいどんな風に育つのでしょうか?
6月25日 選挙の日でした。先ほどテレビで今の与党が過半数の議席を確保したと、
報道されましたが、ボクとしては残念です。いろいろ理由はありますが、世の中がもっと
いいように変化してくれればと思うことがとても多くあります。思い出すと腹の立つことが
たくさんあるので省略します。でも残念やなあ・・・・・。話変わって、庭の草刈りをしたの
ですが、ちょっと前なら数分で立っていられなくなり、激痛が走り、のたうち回っていまし
たが、今日などは30分草刈りはやりましたが、のたうち回ることはありませんでした。
随分回復したと思いますが、薬が切れるとどうなるか心配です。まだ足の痛みは完治
していません。まだまだ若いのに情けないなあ。
6月26日 足の痛みのせいで、畑仕事の全てを女房に任せていました。梅雨の時期は
ものすごい勢いで、植えた野菜ではなく、植えた覚えのない雑草が伸びます。この雑草の
草刈りが全くおもしろくない仕事で、とてもたいへんなのです。ずっと女房にやってもらって
いたのですが、今日久しぶりに畑に行きました。2,3日前にこの夏最初の収穫物である
なすびを食べましたが、多くを収穫するにはまだ少し時間がかかりそうです。草刈りは
10分程度で疲れてきたので、やめてしまいました。庭の草刈りもやりました。今流行りの
ガーデニングなるもの、ボクは全くセンスがなく、それ故庭仕事は嫌いなのですが、放って
おくとお化け屋敷のようになってしまうので、これまたつまらない草刈りをやらなければなり
ません。どなたか生ビール1杯で草刈りやっていただけませんか?ボクの最強の助っ人
涼子では、まだまだ力不足です。
6月27日 火曜日で定休日なのですが、涼子が予防注射の日で、遊びの計画はたてて
いませんでした。もちろん足の事と天気が雨ということもあって、ぼーっとしてようと思って
いました。朝起きるとすぐに涼子あてに、たくさんのお菓子が送られてきました。ボクの
友人のお母さんからでした。それからしばらくして電話があり、長野市内からよく来て下さる
ご夫婦が仕事が休みだとかで、涼子にこれまた抱えきれないくらいのぬいぐるみと、お菓子
を持ってきてくれました。涼子はどういう訳か、生まれた時からとても恵まれていて、我々
夫婦は涼子に今まで衣類を買ってやった事がありません。肌着や靴下などまでです。
使い捨てのおむつだけは買いますが、それ以外は新品や誰かのお古をもらってしのいで
きました。また多くのお客さんがお菓子や果物を持ってきて下さるので、恐縮するばかりなの
です。涼子はラッキーなヤツです・・・・・。涼子の注射も終わり、長野のご夫婦も帰られて、
さあ、どうしようと女房と話したのですが、外はあいにくの雨です。家でだらだらしていても
いいかなと思ったのですが、女房の提案で十日町の温泉に行くことにしました。十日町
温泉郷の奥の奥の一軒家にたどり着きました。よくもこんな所に住んでいるなあと感激する
ような場所で、こじんまりとしたなかなか雰囲気のある良い温泉でした。来週の休みの日
には足の痛みはとれているでしょうか?
6月28日 朝から広告屋さんとの打ち合わせでした。次の金曜日の新聞に広告を
掲載します。新聞の折り込みチラシは今までに何度もやりましたが、新聞広告は初めて
です。宿泊にせよ、食堂にせよ、広告をうって集客をはからなければなりません。この
木島平で僕たちのような商売をしていこうとすると、宣伝広告というのは不可欠なのです。
それ故、この費用も年間にすると相当な金額になります。広告をしないでもお客さんに
来てもらえるようにするには並大抵の事ではありませんが、何とか無い知恵をしぼって
がんばります。よく思うんです。誰もが知っているあのハンバーガー屋や、あのコンビニ
でも毎日テレビで宣伝をしているのです。我々のような極小・零細・弱体宿泊施設が
広告もうたずにお客さんに来てもらえるほど、世の中甘くはないのです。次の金曜日の
広告では多くは望めそうはありませんが、何とかなればと思っています。
6月29日 2週間ぶりに病院へ行きました。随分痛みはましになっているのですが、
治っているわけではありません。”これは椎間板ヘルニアですか?” とお医者さんに
尋ねると、”その可能性がないわけでもない” と言われました。病名がどうであれ、
大した治療法があるわけではなく、もう少し様子を見ようということで、帰ってきました。
ただ本当に椎間板ヘルニアだと、レーザー治療という画期的な治療法もあるようですが、
最近は結構普通に歩けるようになってきたので、様子をもうしばらく見ることにしました。
今日はまた良いお天気だったので、庭や畑の雑草を刈りました。随分暑かったのですが、
汗の出るのが心地よくつい長い時間、草刈りをしていました。すると思いもよらず、夕方
の仕事時間の途中から足がズキズキ痛み始め、またまた普通に歩けなくなりました。
もう少し安静にしておけば良かったものを、バカですねえ、ボクは・・・・・。
6月30日 ボクは山も好きですが、海も大好きです。この6月は足のせいで山登りは
全くできませんでした。7月に入ると遊びは山から海に替わります。シュノーケルをつけて
海の中を見ていると、時間の経つのがウソのように早く感じられます。魚の群やヤドカリや
かに、イカなどを見つけては追いかけて遊びます。太った体で、大きなお尻を浮かせて
遊んでいる様を見て、女房はゲラゲラ笑っています。自分の体型のことなどまるで構わず
ビールを飲み、焼き肉などをやりながら一日海で過ごします。もうたまりません。涼子が
生まれてから、浜辺でこちゃこちゃするのは控えるようになりました。なぜなら涼子を
見張っておかないことには、砂を食べたり、やけどをしたりする恐れがあるからです。
また、ウンチやしっこの世話も非常にたいへんだったので、バーベキューなどは友達など
がいない限り、しばらく中止にしていました。既に彼女にとって3度目の夏、夏生まれなので、
正確には4度目の夏になりますが、海水浴には3度目を迎えるのに、未だ浮き輪にのって、
海上を漂う事ができません。彼女曰く、”こわ〜い” という事です。ボクのリハビリの意味
もあり、近くのプールに出かけました。もちろん浮き輪を持ってです。水着に着替えた涼子
はすこぶる上機嫌で、これから始まる猛特訓を喜んでいるかのようにニコニコ顔でプール
に行きました。初めて見るプールに少し驚いた様子でしたが、ボクが水の中に入り、浮き輪
を浮かべると、予想に反して両手をひろげてきました。なんと、水を全く怖がることなく浮き輪
に掴まり、とても喜んでいました。おそらく海は波が怖いんだろうと女房と話していたのですが、
果たしてこの夏はどういうことになりますやら、足の痛みも忘れてワクワクしてきます。