親バカ父ちゃん子育て日記
8月31日 今朝チェックアウトのお客さんをお見送りし、昼の営業を終え、夜の営業は
臨時休業にし、温泉に出かけました。パカパカーッと余り物を弁当箱に詰め、新潟県の新
井市にある、ボクの選ぶベスト3に入る温泉、寸分道温泉に行きました。山の中の一軒家
で、山から冷泉を引っ張ってきて、ボイラーで適温にしているのですが、それはそれはゆっ
くりできるところで、ビールを飲んで、弁当を食べていると、夏の疲れがどっと出てきて、ふ
にゃふにゃになってきました。調子に乗って、冷酒を飲んで、ますますふにゃふにゃ、へな
へなになり、涼子と腕相撲をしても負けるくらいです。夕方温泉を出て、家に帰りました。
採れたばかりの枝豆を湯がいて、ビールを飲んで、さぁ明日は朝寝坊するぞぉと、涼子に
”明日はゆっくり寝るから静かに寝とけよ!” とふらふらと話していると電話が鳴り、今か
ら宿泊のお客さんがお見えになるらしい・・・。一瞬絶句しましたが、絶句していてはいけま
せん。びっくりりえたんの夏はまだ続きます・・・・・。
8月30日 力が入らないというか、元気が出てこないというか、鏡に映る自分の顔を見
てもイマイチさえない顔色です。今夜の食事を終え、明日朝お客さんを送り出すと、この夏
の宿泊のお客さんは全て終わると共に、賑やかだった、賑やかすぎたびっくりりえたんの
夏も終わります。ゴールのテープはまだ切れていないのに、ゴールが見えてしまうと、ラスト
スパートもかけずにへなへなとへたり込むような感じです。我々親とは全く違う表情を見せ
ているのは、やはり涼子で、このお嬢様に季節などは全く関係ないようで、ただひたすら元
気なのであります。
8月29日 久しぶりにギターを手にする時間がもてました。1時間ほど弾いていたのです
が、涼子もいたずらにやってきます。ピックを持ったり、音叉を持ったりして、邪魔をします。
うっとうしいなぁと思いながらも弾いていると、涼子の悪戯がなくなったのに気づき、ふと前
のイスを見ると、イスに顔を押しつけ、よだれを流して、眠っている涼子がいました。結構
過激に弾いていたのですが、気持ちよくなって眠ってしまったのでしょうか。父のギターの
音色で眠るなんて、幸せなヤツです。弾いていたのは、長渕剛の ”三羽ガラス” に 
”CAPTAIN OF THE SHIP" です。眠れるような曲ではありません。
8月28日 鼻水が止まらないのと、目やにの量がすごいのとで、女房に涼子を病院へ連
れて行ってもらいました。大したことはなく、薬をもらって帰ってきました。もう既に半月には
なるでしょうか。鼻水が止まらないので、毎晩涼子は寝苦しそうです。早く治ればいいので
すが・・・。92歳のおばあちゃんがご家族に連れられて、食事に来て下さいました。ご家族
の中には曾孫もお出でです。先日に続いて2度目のご来店なのですが、なんとそのおばあ
ちゃんは160グラムのハンバーグを全てお食べになります。今日は茄子のグラタンを食べ
ていただいたのですが、ボクとしては非常に嬉しいのです。高齢のおばあちゃんに何も残
さずきれいに食べてもらえたり、先日も好き嫌いの激しい5歳の女の子がおばあちゃんが
食べたのと同じ160グラムのハンバーグを残さずに食べてくれたり、こういった事は調理
師冥利に尽きます。感謝、感謝です。・・・・・・・・・・・しかしながら、涼子はボクが作ったもの
でもよく残します。わかった!父さんの料理を残してるから、ばちが当たって、鼻水止まら
んのや!
8月27日 宿泊の予約が詰まっていたので、料理の予約はしばらくお断りしていました。
夏休みも最終週に入り、宿泊の予約が空いてきたので、料理もお受けすることにしました。
久々に違った形の大忙しで、我々夫婦はどたばた動き回っていました。それを見ていた
涼子も何やら忙しそうで、お客さんが玄関に来られるとすぐに、スリッパを履けだの、虫が
入るから早くドアを閉めろだのと、自分が言われていることをそのままお客さんに、伝言ゲ
ームでもするかのように伝えてきます。まともに戦力になるには、後10年くらいかかりそう
ですが、こんなふうに涼子は宿泊業のひとつひとつを覚えていくのでしょう。
8月26日 涼子にはお気に入りの大きいお兄ちゃんが二人いて、一人は自転車のお兄
ちゃんで、もう一人はジャンプのお兄ちゃんです。そのジャンプのお兄ちゃんが今遊びに
来てくれていて、涼子は嬉しくて仕方ありません。おみやげをたくさんもらって、いっしょに
ご飯も食べて、温泉にも入って本当に嬉しそうです。夏が終わりに近づいても、涼子はさ
らに幸せそうです。
8月25日 ここのところ涼子は起きてすぐに、目を開けることができません。目やにが目
全体にこびりつき、開けることができないのです。ボク自身も子供の頃、目やにで目が開
けられなかった事がありました。原因はよくわかりませんが、涼子の場合は先日ブヨに刺
されて以来、目が痒いと言っては何度も目をこすっていました。おそらくそこからばい菌な
どが入ったのではないかと思うのですが、朝起きる時だけでなく、昼寝の後などでも目が
開けられないので、とてもかわいそうです。それが今朝はまだ目が開けられなかったのが、
昼寝の後は普通に目が開けられたので、泣かずに起きられ、ひとまずホッとしました。明
日の朝はどうなりますやら、静かに起きてくれることを願うばかりです。
8月24日 昼寝をしない涼子は、”ブランコに乗ろう!” とか ”暑くなってきたから、おう
ちに入ろう!” と繰り返し何度も同じ事をボクにつき合わせます。久しぶりに時間のとれ
たボクは、なんとか涼子のわがままを聞いてあげようとするのですが、ウロウロさせるので
腹が立ってきます。それでもなるべく抑えて、北欧の写真集や地中海の島の写真集を眺
めながら、涼子の話に適当に頷いていると、”お父さん!話聞いてんの?!” とやられて
しまいます。おまえの話なんか聞いてるかっ!とも言えずに、ニタニタ笑いながら、ごめん
ごめんと、ほんの少し娘のつきあいをした日でありました。
8月23日 今年はハエとスズメバチの数が異常に多くイヤになってきます。ハエはアッと
いう間に玄関から食堂へ入ってくるし、スズメバチは何度でも巣を作り始めます。おかげで
ハエ叩きが上手くなってしまいました。スズメバチの巣は今月10日に駆除して以来、以前
の場所には寄りつかなくなったのですが、また別の場所に巣を作っていて、本日またまた
撃沈させました。そう言えば涼子もハエ叩きでハエを1匹ゲットしていました。随分のろまな
ハエもいるものですが、なんとかならないものでしょうか・・・。
8月22日 高校時代の山岳部の後輩が自分の家族と、それぞれの両親を連れて遊びに
来てくれています。昨年もそれぞれの両親を連れてきてくれたのですが、今年もまた同じメ
ンバーで来てくれました。今年はお父さん、お母さんはいらっしゃらないだろうなと、思って
いたのですが、実年パワーは鋭く、今回もお越し頂きました。そうなるとボクの方も気合い
が入り、1泊目はイタリアンコース料理、2泊目は和食コース料理、そして3泊目の今夜は
山菜とろろそばや白和え、それにハンバーグなどを混ぜて和洋を取り入れた田舎料理。
後輩だけなら気を使うこともないのですが、2度もみんなでお越し頂き、おまかせ料理だと
こちらも必然的にいつもより気合いが入ってしまいます。粋か野暮かは紙一重だと思いま
すが、とりあえず満足していただけたように見えます。涼子の大暴れの演出にも助けられ
ているかもしれません。
8月21日 顔の左半分を腫らせ、右目も腫らせ、鼻がつまっている涼子は随分つらそう
です。我が子とは思えないすごい顔をしています。寝る前には虫に刺されたところが痒い
とうるさく言い、眠ればつまった鼻が睡眠を邪魔するようで、夜中によく泣きわめきます。
起きれば変な顔で走り回り、しゃべりまくり、ちょっと静かにせぇよなぁ!
8月20日 仕事を終えて、野沢の温泉に行きました。一人よくしゃべるおじさんがいて、
涼子にも何かと声をかけてくれました。そのおじさんが ”お風呂で泳いでみたら?” と言
ったので、涼子は ”お風呂は泳げないんだよ。泳ぐのはプールだよ!行儀よく入らないと
ダメなんだよ!” とおじさんに言い返します。おじさんは ”そうだよな、おじさんが間違っ
てたな” とおじさんは反省の弁。そして涼子はそのおじさんの頭を見て、”どうしておじさん
の頭に毛がないの?” とボクに聞きます。そんなこと俺に聞くなよ!と思いましたが、涼
子は少し気になる様子です。なんか温泉っていいもんです。
8月19日 一昨日の夕方、涼子は左目の下約3センチのところをブヨに刺されて、今日
現在も左目から左頬にかけて大きく腫れています。昨年も顔のどこかを刺されて1週間く
らい大きく腫れていました。ブヨに刺されると、痛いし、痒いし、そしてなかなか腫れがひか
ないので、つらいものです。我々親の前では、痛い、痒いを連呼するのですが、お客さん
のチビちゃん達と遊んでいると、痛いのも忘れてキャーキャー騒いでいます。先日作った
ブランコもなかなか好評で、夜の9時半にもなるというのに、みんなでブランコに乗って遊
んでいたり、花火をしたりしながら夕涼みをしてくれています。顔を大きく腫らした涼子も、
ひとときは顔の痛みを忘れて楽しくやっているようです。明日は少し腫れがひくかな・・・。
8月18日 朝食の準備の合間に、テレビでスウェーデンが映っていました。首都のストッ
クホルムの上空を気球で遊覧していました。メーラレン湖という湖に13の島からなるスト
ックホルムは、鮮やかな緑と水の深い青さに覆われていて、なんとも素晴らしい風景であ
りました。あの素晴らしい景色の中に、ボクは生涯を通じてわずか1日だけでも身を置くこ
とが可能なのでしょうか。こんな時代に生まれていて、人生が終わりに近づいてから旅を
するようでは、なんと臆病なつまらない人生でしょう。どう考えても人生は短すぎます。
8月17日 びっくりりえたんの”りえたん”とは、女房が中学や高校に通っていた頃のあ
だ名です。もっとも女友達からそのように呼ばれていただけで、我々男連中は高校時代
には”親分”とか”ボス”などと呼んでおりました。婦警時代には名字を呼び捨てに、男同
然に扱われていたと聞いた事があります。そんな女房が今日、お客さんのチビちゃんか
ら ”涼子ちゃんのおばちゃ〜ん” と呼ばれていたのを聞いて、一瞬誰のことかわから
なかったのですが、子供が学校へ行ったりすると、こんな呼び方になるんだなぁと少しお
かしくなりました。とすると、ボクはそのうち ”涼子ちゃんのおっちゃ〜ん” となるわけで
こんな男前の青年を捕まえて、こんな事言いやがったら・・・、う〜ん・・・、ショックで寝込む
でぇ!
8月16日 5歳の女の子がうちの160グラムのハンバーグとご飯を一人で全て食べてく
れました。ご飯もおかずも残さずに食べられたのは初めてということをご両親からお伺い
し、ボクにとってはとても嬉しいことです。が、どうして涼子はいつもいろいろ残すのでしょ
うか。もっとちゃんと食べろよな!
8月15日 一人で屋台を始めた頃、だ〜れもお客さんが座ってくれない日が幾日もあり
ました。昼1時頃に起き、2時頃家を出て買い物に行きます。3時過ぎには屋台を開ける
準備や、仕込みを始め、夕方5時から午前3時まで営業します。営業を終えると、後かた
づけをし、ラーメンを食べに行ったりしながら中央市場が始まるのを待ち、仕入れをしま
す。早朝6時から7時の間に家に帰り、風呂に入って寝ます。体力的にも大変でしたが、
営業的にもどうしたらお客さんが座ってくれ、どうしたらたくさんの注文がもらえるかと、そ
んな事ばかりを考えて過ごしていました。現在、本当に皆さんのおかげで、屋台をしてい
た頃には考えられない、電話で予約を頂戴して、宿泊してもらったり、料理の注文をもら
えるようになりました。さらにはそんな予約の電話もお断りしなければならない日も出てく
るようになりました。本当にありがたい事なのですが、人間と言うものは勝手なもので、と
いうより、ボクだけかもしれませんが、仕事量が多すぎると、仕事を嫌う自分がどこからか
音もなく小さく現れてきます。情けない精神構造ですが、屋台の頃、お客さんが座ってくれ
ず、毎日のように鮮血が滲むくらいに下唇を噛みしめていたくせに、今の愚かな自分の頭
の中が情けなくなります。そんなとき、あの神戸出身の心臓外科医さんや、元裁判官の調
理師、岡本さんの仕事ぶりを思い出すようにします。方や一つ間違えると、一人の人間を
死なせてしまうというリスクを背負いながら、8時間や、9時間にも及ぶ手術をこなし、また
もうひとかたは60歳を越えていながら、粋な料理を提供するために、何時間にもわたる繊
細な仕込みをこなす。ボクは果たして彼らと同じ精神レベルで仕事をこなしているのかと思
うと、やはり負けられなくなります。偉そうな言い方ですが、もちろんこんな事を顔に出すほ
どボクも子供ではありません。女房にも諭します。また涼子にも同じです・・・。やるよ〜ぉ!
8月14日 涼子が何をして遊んでいるのか、全くわからないほど、ただひたすら仕事が
続きます。おそらく労働基準法で守られた労働時間を、遥かに上回る時間の仕事量です。
シーズンオフに遊んでいる分のつけが回ってきているのですが、それにしても落差が大き
すぎると思います。もう一息、もう一息・・・。
8月13日 PUMA というメーカーのTシャツを着ています。左胸のところにピューマを象
った模様が付いています。ウンチをする涼子を支えるボクに、”これは何?トラ?” ”これ
はピューマ” ”強いの?弱いの?トラの友達なの?リョコタンねトラは知ってるんだ。トラは
ね△▽◆◎※∈§★%#∞℃÷≦?!・・・・・・・・・・・・・” ”・・・・・・” ”ちょっと静かにし
て!今ウンチするから!” 黙っとるやないけ!はよ、うんこせえやぁ!
8月12日 遊んで遊んで遊びまくって、オシッコも忘れるほど遊んで、忙しい夕食準備の
時に戻ってきて、畳の上にジャーッとやられてしまいました。もちろん涼子にです。ションベ
ンしたなったら、我慢せんと戻って来んかい!遊び過ぎじゃ!
8月11日 実家のある奈良でお墓の会式があります。今日はその日で、子供の頃は母
の実家に出かけては、おじいちゃんやおばあちゃんにみたらし団子とブドウをよく食べさ
せてもらいました。金魚すくいやヨーヨー釣りなど、夜店もたくさん並びウロウロしたもので
す。サービス業というのは人が遊んでいるときに、仕事をしなければなりません。ボクにと
ってはこの方が性にあっているのですが、つらいのは涼子を夏祭りの類に全く連れて行っ
てやれないことです。近い将来、涼子が一人で実家に泊まれるようになれば、父や母に頼
んで祭り見物をさせてやりたいです。
8月10日 嵐の去った後の静けさと、嵐の前の静けさとが混ざり合ったような日で、夏休
みに入った7月20日から続いた宿泊のお客さんが今日はなく、一瞬の中休みができまし
た。とは言っても、今朝チェックアウトのお客さんを送り出すと、女房と涼子に仕入れを頼
み、ボクは冬の雑誌広告の原稿書き。3時間ほど集中して仕上げると、今度は先日来、
一進一退の攻防を続ける、スズメバチの駆除。今回で5回目。家の屋根の一番高い部分
に作られた巣は、何度駆除しても4,5日も経つと直径10センチくらいの巣になり、これ以
上大きくなるとやばいなと思ったときに、ホースの水を使って駆除。今回は作られた巣の
後にクレオソートという薬品を塗って、スズメバチが来ないようにとやってみましたが、果た
してどうなりますやら・・・。それから庭の雑草を抜き、風呂用の灯油を90リッター補給して
と・・・・・、仕事はいくらでも出てきます。夜になって野沢温泉に行って、戻ってきました。夏
の後半のラッシュが明日からまたしばらく続きます。ばてることのないようにがんばらないと
いけません。それにしても涼子は元気です。元気すぎます。
8月9日 怖い夢を見たと、夕方から昼寝をしていた涼子が泣いて起き出しました。しばら
く泣きやまず、大粒の涙を流して泣いています。最近涼子のテレビの趣味が変わり始めま
した。少し前までは ”アンパンマン” や ”おかあさんといっしょ” が好きだったのですが、
近頃仮面ライダーや、ガオレンジャーという番組が好きになり、その番組の中で怪獣が出
てきて怖い場面もあるのです。怖い物好きの涼子はそんなものばかり見ているので、夢に
も出てくるのだと思います。泣くんやったらそんなもん見んな!
8月8日 涼子待望のブランコが届きました。ブランコと言っても、丸太を組み立てて作る
キットです。ボクには工作をする、創造して何かを作り上げる、という才能が全くないので、
キットを買って組み立てる事にしました。プラモデルを作るのは得意なので、材料と図面さ
えあれば、たとえ涼子のブランコであったとしても組み立てる自信はありました。夕方4時
頃からがさごそと駐車場で組み立てていると、どこからともなくたくさんのギャラリーが冷や
かしにやって来ました。料理をしたことのないおじさんに、ペスカトーレを作れと、材料とレ
シピだけを渡されたようなものでしたが、慣れない手つきでボルトを回し、へっぴり腰で丸
太を抱えている様は新喜劇以上に笑えるものだったと思います。約2時間で何となく、きち
んと揺れ動く、スウィングするブランコができあがりました。涼子に一番最初、ブランコに乗
ってもらいました。そして一言。”こんなブランコはやだ!かちゃんのところのブランコがい
い!” ”・・・・・。” こんなものです。父とは哀しい生き物なのです。
8月7日 涼子と二人で上越方面に仕入れに行きました。一通り仕事を終え、マクドナル
ドに入りました。ハンバーガーを買い、急いでいたので車の中で食べようとすると、涼子が
”ここで食べたい!” と言い出しました。ハンバーガーなどを買ったりすると、今までは多
くが車の中で、車を走らせながら食べていました。たまにはいいかと、テーブルに座り、涼
子に聞いてみました。”どうしてここで食べたいの?” ”みんないるから。マネしたかった
の・・・” あまりに急ぎすぎた結果、人がたくさんいる楽しそうな雰囲気の中に、涼子をお
いてやることをしてきませんでした。ボクの悪いところです。父さんももう少し考えて、涼子
も人並みのところへ連れて行ってやるからね。
8月6日 宿泊のお客さんの数が少なかったので、涼子と二人で野沢温泉に行きました。
駐車場に車を停め、中尾の湯まで涼子の足取りはとても軽やかです。温泉街にはいると、
祭りの練習に出くわし、和太鼓の大きな音や、笛の音が聞こえ、お祭り好きの涼子はしば
らくじっと見ていました。温泉ではどういう風の吹き回しか、涼子が背中を流してくれると言
うので、お言葉に甘えまして、洗ってもらいました。お風呂からあがると、例のごとくパンパ
ンに張っていた肩がウソのように柔らかくなり、ホッとしました。駐車場までの道中に店が
あり、アイスクリームを一つ買い、食べながら歩きました。涼子の軽やかな足取りがとても
遅くなり、左手にアイスクリームを持ち、右手はいつもより強くボクの手を握りつつ、真夏の
夜の舗道でゆったりした散歩になりました。車に乗り、銀ちゃんの歌を聴きながらふと、涼
子の方に目をやると、半分食べ残したアイスクリームが今にも涼子の手から落ちそうで、
涼子は眠りかけていました。涼子から受け取った残りのアイスクリームをほおばりながら、
涼子は本当に幸せなヤツだなと思いましたが、ボクも娘と二人でそこそこ幸せかもしれな
いなって思いました。
8月5日 今朝はとても涼しくて、とても夏とは思えないほどでした。日中いくらか蒸し暑く
はなりましたが、現在午後11時20分ですが、外に出ると涼しいを通り越して、寒いくらい
です。この涼しさに助けられて、今日も朝から一日中仕事三昧でしたが、普段より疲れは
ありません。涼子は相変わらず、お客さんのお兄ちゃんや、お姉ちゃん達に遊んでもらって
ご機嫌です。虫取りに連れていってもらったり、一緒に花火をさせてもらったり、初めて会う
のにおみやげをもらったりで、幸せなヤツです。
8月4日 ボクは仕事をしていてわかりませんが、涼子はお客さんの部屋を次々から次へ
と訪問しているようです。何をやっているのか全くわからないのですが、お客さんから涼子
の事を ”かわいいねぇ” とか ”しっかりしてるねぇ” などとお愛想をよく頂戴します。宿
泊されているお客さんの奥さん方全てにそんなことを言われると、涼子が何をして回ってい
るのか不安になってきます。あるお客さんは洗面台の使い方や、ドアの使い方の説明を受
けたとおっしゃってました。何をお節介しているのでしょうか。涼子は何となく楽しそうです。
8月3日 少年時代を過ごした大阪の東大阪市。ごみごみした町でしたが、8月3日にも
なると、商店街に夜店が出て、月に3回のその夜店に、少年のボクはかぶと虫売りのおじ
さんのかぶと虫を見るために、早い時間からずっと眺めていたものでした。その生まれ故
郷と同じ場所で少年時代を過ごした、同じ年齢の方に今日は家族で宿泊に来てもらって
います。チビちゃんのためにがんばってかぶと虫捕獲作戦に繰り出されています。皆さん
子供のために必死です。とは言え結構楽しんでいらっしゃるのがよくわかります。今年38
歳になる我々は、当然ながら子供、親、女房そして自分自身のケツをふく責任があります。
その方は入院をして以前より少しお痩せになりました。ボクも健康診断の結果がよくなく、
食事療法などを続けて、だんだん健康体に戻ってきました。まだまだくたばるわけにはいき
ません。家族のためだと偉そうな理由もありますが、やはり自分自身が充実し、楽しめない
人生などくそ食らえ!であります。かぶと虫捕獲作戦、どうぞお父さんが楽しんで下さい。
8月2日 夏らしく空は真っ青で、真っ白の大きな入道雲があちこちに見えます。ボクの少
年時代の夏は大阪の思い出がほとんどです。光化学スモッグ注意報や、警報などが毎日
発令されていて、日中は外に出られませんでした。夏休み期間に2泊3日で三重県の伊勢
志摩に泳ぎに連れていってもらうのが何よりの楽しみでした。真っ青な空と大きな入道雲。
何時間泳いでいても気持ちのいい海。カヌーに乗ったり、魚釣りをしたり。宿に帰れば涼し
い部屋で美味しい食事。食事の後は散歩に花火。この山のド田舎の木島平でも、多くの少
年達がお父さん、お母さんに連れられて、ボクの少年時代と全く変わらないことをして過ご
しています。たくさんのご家族を見て、懐かしく思いながら、悔しくも思ったりします。なぜっ
て、ボクにはもう少年時代は戻ってこないからです。それでもなんとか一生忘れられない思
い出をつくってもらいたいとボクも女房も必死です。みんなの笑顔が励みになるってとこで
しょうか。涼子も一役買っているようです。皆さんの思い出作りのお手伝い。怪我のないよ
うに、思いっきり遊んでもらいたいと思います。
8月1日 毎朝両肩が突っ張り、起きてすぐにはこんな体で一日過ごせるだろうかと、弱気
な自分が支配的で、5分くらいボーっとしています。今朝もあまりに痛かったので、なんとか
野沢にでも行きたいと考えていました。とりあえず仕事を終え、お客さんを女房に任せ、夜
10時前から涼子と二人で野沢温泉に向かいました。涼子に風呂上がりにアイスクリームを
買ってあげると約束し、夏の夜のでこぼこコンビによる温泉参りは決行されました。ホントに
気持ちいいです。疲れた体がニュワッとなって、へなへなへなって感じです。わかります?
わからないでしょうねぇ。実にいいのです。

1999年
11月の親バカ父ちゃん子育て日記 12月の親バカ父ちゃん子育て日記
2000年
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