親バカ父ちゃん子育て日記
2月28日 今日は母の誕生日です。毎年、ここで誕生祝いをやっていま
したが、今年は交通事故の影響で、手伝いには来てもらえず、寂しい誕生
日となりました。母に電話をかけると、翼が 「バースデーゆぅゆぅ♪」 と
歌ってくれました。涼子はきちんと 「お誕生日おめでとう!」 と言ってくれ
ました。昨年は事故のために、つまらない年になりましたが、今年はゆっく
り過ごしてもらいたいと思います・・・。
2月27日 今夜の予約はありません。涼子に行きたいところがあるか聞
いてみると、「アイススケート!」 とひっくり返ってしまうような事を言ってく
れます。また立て続けに、「父さん、寝てばっかりじゃん!たまには運動し
なよ!」 と返す言葉もないくらいです。「やっぱり、ごはん食べたら寝る!」
とみんなに伝え、涼子はやっぱりなぁという顔を向け、チビ達ふたりで外に
遊びに行きました。昼過ぎに重い腰を上げ、湯田中近くの角間温泉という
ところへ出かけました。宿泊客しかダメだと思っていましたが、お金を支払
うと入浴させてくれるということを知り、行ってみました。温泉街の小さな店
でお金を支払うと、共同浴場の鍵を貸してくれました。翼は車の中で眠って
いたのに、睡眠途中で起こされ、風呂に入っている間中、泣き続けていま
した。74歳のおじさんが、90歳を過ぎている自分の親父さんを連れて風
呂に入ってきました。翼は変わらず、大声で泣いています。「お〜、えらい
声で泣いてくれるのぉ!はっはははは〜」 と息子の方のおじさんが言い
ます。親父さんの方が服を脱いで、洗い場の方へ来るなり、隅へ行って、
小便を始めました。「おい!カッコ悪いことをするな!」 と息子が言いま
す。小便を終えた親父さんが、掛かり湯もせずに風呂に入ろうとすると、
「ケツくらい洗わんかぁ!はははっは〜」 とまたしても息子が注意をしま
す。翼の泣き声は一瞬小さくなりますが、親父さんが湯船に浸かると、思
い出したように大声を張り上げます。90歳半ばの親父さんの動きがゆっ
くりなので、それが怖かったのかどうか、翼は親父さんが動き出すと泣き
止み、また動きが止まると大声で泣き始めました。ボクは泣き止ませるの
をあきらめ、二人の親子と少し話をし、高い天井に上る湯気を眺めていま
した。ボクが90歳になると翼は50歳かぁ。この親子とは違いすぎるなぁ・・
等と、遊びすぎた20代を反省しながら、苦笑しておりました。「三月の一日
十時なぁ」 「なるべく早く来てくれやぁ」 と息子の方は帰って行きました。
親父さんは宿泊のようです。とてもいいお湯でした。翼の泣きがなければ、
どんなによかったでしょう。そして、もう一つ。お金と鍵のやりとりをする店
の若奥様がいけません。荒んでしまった観光地、独特の接客ぶりです。以
前にも、荒れ果てた伊豆を見てやろうと出かけた時の、伊豆全体にはびこ
っていた荒んだ接客そのものです。全ては人にかかっています。自分達も
気をつけなければいけません。それにしてもいいお湯でした・・・。
2月26日 今朝目を覚ますと、久々に雪が降っていました。13日の夜以
来の積雪です。除雪機も必要でした。もう、このまま雪が解けて、春になっ
てくれるのかなぁと思っていましたが、やはり簡単に春はやってきません。
翼がいたずらをすると、ボクは 「めんめかぁ!」 と言って怒鳴ります。そ
れが最近では、翼に 「めんめかぁ!」 と ”逆めんめ” を喰わされます。
翼の遊びにつきあうのが面倒くさいボクは、翼が近づいてくると、翼の顔に
ボクの顔をこれでもかというくらいに近づけ、嫌がる翼はとっさに 「めんめ
かぁ!」 とボクの母がタンを出すときのようなしわがれた声を作って、反撃
をします。今日は近所のおじさんが、「翼ぁ、抱っこしてやろう!」 と近づい
てきたのに、「めんめかぁ!」 と怖い顔をしておりました・・。
2月25日 わずか三日間のホストタウンプログラムの日程を終え、ルク
センブルク選手団は競技会場の志賀、白馬へ出発しました。選手のパトリ
ック君15歳は、翼とのサッカーゲームを満面の笑みを浮かべ、それはそ
れは楽しそうにやっていました。チェックアウト後の部屋はとてもきれいに
片づけられていて、障害を持つ子供にはとても感じられませんでした。壮
行会では、「ゼンマイや大根たいたんだけど食べてくんなかった」 「食が
細くてびっくりした」 とか、緊張されていたおばさま達が、一仕事を終えた
安堵感と充実感に満ちた顔で、元気に話をされていました。大型バスに乗
り込んだ選手団を見送った後、今日も変わらず仕事が続き、”早く帰って
仕込み仕込み” と車に乗り込むと、後部座席にいた女房が、「このカバン
パトリックちゃんの!」 と選手のカバンがひとつ、ボクの車に忘れられて
いたのに気づき、ボクは急いで車を志賀高原に向け走らせ、女房には役
場に連絡をとってもらい、バスがどこに向かっているか確認をしてもらいま
した。バスは中野市内の県の事務所に向かっていて、ボクも程なく到着し、
追いつくことができました。バスの中ではパトリック君に対し、ブーイングの
嵐が・・・。一瞬ヒヤリとさせられましたが、無事、ボク達の仕事は終了しま
した。27日日曜日午後1時から3時までの番組で、村人だけの交流会の
模様がテレビで放送される予定だと聞きました。と言っても長野県内だけ
でしょうか。そのうち木島平村の様子は7分程度だそうです。時間のある
方はチェックしてください。それにしても頭が痛い。もう一仕事、もう一息・・。
2月24日 スキーのお客さんとビジネスのお客さん。それからスペシャル
オリンピック関係のお客さん。全員を送り出し、昼の食事のお客さん。今夜
は村在住のドイツ語の通訳の方がお見えになって、その能力のすばらしさ
に感動しました。ボクが英語で話しかけても、ニコリともしない選手のお兄
ちゃんが、笑顔で話していました。明日の朝食は、今日の朝食と同じでい
いということなので、気に入ってもらっていたようです。たくさんの方が激しく
出入りしました。昨日も今日も涼子のスキー教室でしたが、涼子は見に来
て欲しいと言っていたのに、やはり見に行けませんでした。ごめんね、りょ
こたん・・。
2月23日 ルクセンブルク選手団の歓迎会が、夕方、村の施設であり、
ウチの家族も含めた一般の四家族や、村のお偉方などが集いました。宿
泊のお客さんがあるので、女房は家で待機し、ボクは涼子と翼を連れて出
かけました。涼子はさすが学校に通っているだけあって、じっと人の話を聞
いていられますが、翼ひとりがいつまでもルクセンブルクの国旗を振ってウ
ロウロしていました。ルクセンブルク語、フランス語、英語そして日本語が
飛び交う現場で、少し聞き慣れたフランス語を耳にすると、チビ達をフラン
スへ連れて行った事を少し思い出し、何かしら目頭が熱くなってきました。
自分達が家に戻り、1時間ほど過ぎて、40代後半の団長と15歳の選手、
そして通訳の女性がお見えになりました。団長が英語を話してくれるので、
難しい話し以外は、互いにうまく意志が伝わっていると思います。ずーっと
ひたすら何かいたずらを続けている翼は、"busy boy" だとか "never tire
-d" 等と感心して頂いておりました。おみやげを頂戴し、感激しておりま
す。受け入れ家庭の奥様方は緊張気味でした。「高見さん!いつもと一緒
でいいんだよねぇ!」 「高見さん!ごはんどうしよう!私ひとり悩んじゃっ
てぇ・・」 と誰かに何でもいいから話を聞いてもらいたかったようです。ご主
人方も、なかなか緊張されていて、血の気がないように見えました。ボクは
と言えば、相変わらず寝不足気味ですが、通常の仕事の延長なので、ほと
んど緊張などしていません。一番若いくせに、態度がでかいように思いま
す。さぁ、みなさんがんばって下さい。Vill Gleck ! (がんばれ)
2月22日 スイスとドイツの国境にボーデン湖という湖があります。その
湖からいくらも離れていない場所に、スイス人の友人がいて、その家に厄
介になったことがありました。ヤツの姉がアローザという雪深い町で暮らし
ていて、イースターの時にお邪魔しました。ボクはごはんが食べたいと伝え
ると、彼女はカレーライスを作ってくれました。しかしそれはとても乙女チッ
クなカレーでした。キウイやバナナ、リンゴ、ぶどう等がふんだんに入った
フルーツカレーだったのです。パイナップルなんかも入っていたかもしれま
せん。それは、好きずきですから、なんとも言えませんが、サンキュー、ダ
ンケを繰り返し、ボクは哀れな喜劇役者が作るような笑顔を見せ続け、が
んばって食べ干したのでありました。今日は少し時間があったので、”すて
きな奥様の 今晩のおかず選び” なる料理本を開いて涼子に見せ、「今
日は何食べたい?」 と鶏肉のページを開いて見せ、唐揚げか、照り焼き
か、チキンカツか、焼き鳥か・・・、と涼子の顔を眺めつつ、ワクワクしなが
ら、涼子の答えを待っていると、「これっ!」 と指さしたものは、”とり肉の
フルーツソース” というものでした。「えぇえぇえぇえぇえぇ〜」 とアローザ
のフルーツカレーを思い出したのでありました・・・。それで、どうしたかって
・・、作りましたよ、ホントに・・。楽しく、朗らかに・・。もちろん、食べました!
2月21日 ようやく温泉に出かけられました。近くにたくさんの温泉施設が
あるのに、出かけられないのは悲しい事です。冬の間は、スキー場近くの
温泉は、群れたがる人々が群をなして入っている場合があるので、何とか
混雑を避けて出かけました。湯田中駅前の湯田中温泉・楓の湯へ、涼子
が学校から戻るのを待って、みんなで出かけました。やはり熱いお湯はホ
ッとできます。今夜は予約もなく、家に戻ってゆっくり酒でも飲んで・・・、とい
うわけにはいかず、翼に服を着せている時に電話が鳴り、食事予約を頂戴
し、ダーッと急いで家に戻ったのでありました・・・。今週はスペシャル・オリ
ンピックが始まります。ルクセンブルクから木島平へ、選手団もお見えにな
ります。あのシュワちゃんも野沢へ来るとか、来ないとか・・。びっくりりえた
んに泊まってもらえないのですか? と役場の人に尋ねたら、長野市内の
ホテルだと言われました。絶対、ウチの方がええと思うねんけどなぁ。わか
ってないなぁ・・・。
2月20日 今夜も涼子はまともに夕食にありつけず、眠ってしまいました。
お客さんの食事に、余分に作った辛いスパゲティの残りを、水を飲み飲み
食べていただけです。ほうれん草の卵とじを作ろうと、下茹でしておいたほ
うれん草はそのままでした。朝も昼も菓子パンで、こんな食生活ではその
うち病気になります。食事の段取りが何一つできない我が女房は、家の中
では全く何の役にも立たないバカ面親父と変わりなく、ボクが仕事をしてい
るなら、下ごしらえができているほうれん草を見れば、「子供に、なんど作っ
たろっちゅう気にはならんのか!このボケなす!」 とも言えず、そのうち出
ていってやろうと、決意を新たにしたのでありました。翼はオムツにウンチ
をしこたまつけて風呂場に現れ、食事の後はウンチまみれの疲労困憊の
湯となりました。今日も踏んだり蹴ったりであります・・・。
2月19日 涼子は絵の具で絵を描いたりするものだから、翼もいたずら
がしたくて、仕方ありません。忙しい時間に絵の具にまみれた翼がやって
来て、お前らええ加減にせんかぃ!と怒鳴りつけることもできず、「涼子ぉ
!こんな日は、絵の具で遊ぶのやめろ!」 ご機嫌に描いた作品を、冷蔵
庫の前に張り付けていましたが、ボクの厳しい一声に、涼子はそのままう
なだれ、冷蔵庫の作品も引き剥がし、くちゃくちゃに丸めてゴミ箱に捨てま
した。あ〜ぁ、なんでこうなるのか、ちょっとは親の動きにも気を配ったらと
思いますが、そんなことは、まだまだできるはずもありません。あ〜、疲れ
た、くそぉ・・・。
2月18日 昨日も涼子は風呂にも入れず、今日こそは早く終わらせてや
ろうと考えていましたが、今日も一日中忙しく、午後10時を回って、やっと
晩ご飯が食べられました。夕方、お腹の空いた涼子は、自分で作ったお
にぎりをひとつ食べたきりで、お腹はぺこぺこのはずです。「涼子!ごはん
できたから、そっちへ持っていって!」 と厨房にやって来た涼子の顔を見
ると、顔色は悪く、今にも眠ってしまいそうな目つきでした。「風呂に入って
から、ごはん食べるか?」 「先にごはん食べる・・」 あまりの元気のなさに
申し訳なく思っていたら、その横でまだまだ元気な翼が、走り回っていて、
「こらっ!翼ぁ!ちっとは静かにせぇ!」 と怒鳴らなければならず、なんだ
かんだで、ようやく一日を終えられそうです。はぁ、まいった・・・。
2月17日 上越方面へ仕入れに出かけました。県境の新潟側では雪崩
なのか、土砂崩れなのか、迂回路を走らされた箇所がありました。やはり
雪は目に見えて、緩んでいます。なんだかあっという間の出来事です。ど
んどん雪解けが進むのでしょうか・・。
2月16日 さっき晩ご飯を食べたばかりなのに、もう一度ごはんを食べる
と言って泣き、さっき女房と涼子と一緒に風呂に入ったばかりなのに、もう
一度風呂に入ると言って泣き・・。お前はうるさすぎるんじゃぁ、翼のボケ!
2月15日 夕方外に出て、ふと駐車場の地面を見ると、雪が解けて、砂
利が見えていました。エーーーーーーッと驚き、周辺を見てみると、雪で隠
れているはずの、溝のグレーチングのいくつかも見えているではありませ
んか。家の前は、道路から建物のほとんどが見えないほどの雪が残ってい
るというのに、除雪機で雪片づけをした部分に、全く雪がないのです。今年
の雪は例年より水分が多いなぁと、除雪機で雪を飛ばしながら感じていた
ことがありましたが、本当に水分が多かったようです。このまま雪解けが進
んでくれると、ボクにとってなんとラッキーな事でしょう。春はもうそこまで・・
な〜んて、今日だけの事でしょうか・・・。
2月14日 翼はボクといる時、「ミルク!」 と言う事はありません。二人
だけで数時間買い物に出かけていても、一切、「ミルク」 と言うことはない
のですが、女房がいると、10分前に飲んだにも関わらず、また、「ミルク」
と言う事があります。つい先ほどごはんを食べたばかりというのに、「ミル
ク」 と言う事もしばしばです。女房は怒っています。いつまで続くのか、ミル
ク地獄・・・。
2月13日 今夜はお客さんもなく、温泉に出かけたい気分でしたが、この
連休は年末・年始やゴールデンウィークに並ぶ人出で、周辺の交通渋滞を
考えると、ぐっとこらえて、びっくりりえたん風呂、疲労困憊の湯に入ること
にしました。どこかで食事を済ませたいなぁとも思いましたが、周辺の食事
処では味と気持ちで、まじめに取り組んでいるところがなく、やはり自分で
作るかと、子供受けを狙って、ピザとサラダにしました。ボクの仕事は人が
遊んでいる時に仕事をし、人が仕事をしている時に遊ぶというものなので、
涼子をどこにも連れていってやれないのが、ボクにとってつらいところです
が、最近では涼子も少し、ほんの少し理解してくれているようなので、嬉しく
思うのであります。
2月12日 風呂からあがった翼におしめを履かせようとしますが、なかな
か横にならないそうです。女房がタオルで身体を拭いた後、翼を寝かせて
おしめをつけるのですが、ヤツは裸で走り回っているそうです。あまりに言
うことを聞かないので、走り回る翼に、”ちん〇ん、ぷるぷる!ちん〇ん、
ぷるぷる!” と声をかけると、さらに勢いをつけて、激しく踊り狂うそうで
す。女房がしつこく言い続けていると、疲れが出てきた翼は ”もう、いいよ
ぉ!” という顔をして、寝転ぶそうです。両者、毎日、根競べの模様です。
2月11日 涼子は ”先生” という漢字がいつまでも書けません。”生”
という字のすぐ下に、”先” の下の部分にある ”ひげ” を書き、へんて
こりんな漢字ができあがります。ここではうまく説明できません。算数では
”12−9= ” とか、”15−7= ” という問題が理解できません。女房
に厳しく言われ、涙を流していました。そこでスーパーウルトラ家庭教師の
ボクが登場し、詳しく丁寧に説明してやると、ますますわからないような顔
は見せ・・ず・・、何とか、漢字も計算もマスターできました。さて、明日にな
っても覚えているでしょうか・・・。
2月10日 スペシャルオリンピックの言葉の勉強会がありました。木島平
村ではルクセンブルクからの選手団をお迎えするので、ルクセンブルク語
の勉強のはずですが、やはりほとんど英語でした。数回の勉強会でルク
センブルク語をマスターできるはずもありませんが、自分としては少々残念
でした。涼子も連れて出かけましたが、眠たい目をこすりながらも、楽しか
ったようです。自分達の家族以外は、一般の家庭なので、食事をどうしよ
うかと、楽しそうに悩んでいらっしゃいました。午後9時半頃からものすごい
勢いで雪が降り始めました。明日からお越しになるお客様、どうぞお気を
つけて・・。
2月9日 少年時代を過ごした大阪には、いわゆる在日の人達がたくさん
いました。家の近所にも友達がいて、ソフトボールやドッジボールをして遊
びました。彼らのずば抜けていたものの一つに、サッカーがあります。その
他の球技は、ほとんどどんぐりの背比べでしたが、サッカーだけはとても上
手でした。もっとも自分達の住んでいた地域は、サッカーがそんなに盛ん
ではありませんでしたが、たまにやると、自分達は全く相手になりませんで
した・・・。ご覧になりましたか。とてもいい試合でした。一緒に見ていた翼は
ボクや女房がギャーギャー言うものだから、同じように喜んでいました。し
かしながら・・・、日本が勝って良かったのですが、週末にキャンセルが出
てしまいました。やはり・・・。はぁ・・・。力が抜けます・・・。
2月8日 「毎日スキーやってるのかぁ?」 「毎日だよ」 「どこでやってる
んだぁ?」 「学校だよ!」 「運動場かぁ?」 「そうだよ、グランドだよ!」
「いつやるんだぁ?」 「朝だよ」 「授業の前かぁ?」 「そうだよ」 「それは
大変だなぁ。体育だけじゃないのかぁ。おもしろいかぁ?」 「全然おもしろ
くない」 「おもしろくないのかぁ?」 「おもしろくないよぉ!ぐるぐる回ってる
だけだし、転けたりするもん!」 「そっかぁ、おもしろくないのかぁ・・。でも
山を滑るスキーはおもしろいんだろ?」 「リフトに乗って、シューッと滑る
ヤツはおもしろいよ!でも学校のはタイム計ったりするんだぁ」 「涼子は
早いのかぁ?」 「遅いよぁ!ビリから二番目だもん」 「そっかぁ、遅いの
かぁ・・」 風呂に浸かりながら、涼子に聞きました。涼子が通う小学校で
は雪のない季節は毎朝、マラソンをし、雪のある季節はクロスカントリー用
のスキーを履いて、校庭をぐるぐる回るそうです。体力作りには良いので
しょうが、身体を動かすことが嫌いな、あるいは苦手な子供にとっては大
変なのでしょう。ふ〜ん・・・、なんかねぇ・・・!?。
2月7日 良いお天気になりました。お客さんがチェックアウトされると、夕
べ、あまり眠れなかったボクはもう一度寝ようと思っていましたが、翼がう
るさく、外で一緒に遊ぶ羽目になりました。昨日、涼子に言われて作ろうと
した滑り台が、大きな階段だけに終わっていました。翼は長靴で歩く、クロ
スカントリーのコースのようになった階段と雪道を、何度も何度もぐるぐる
回ります。かなり高い位置にあるので、転げ落ちると大変です。翼はその
高い雪道を怖がる風でもなく、にこにこしながら、よたよた、てくてく歩きま
す。睡眠不足の身体に翼の子守は応えます・・。
2月6日 本日現在、涼子に虫歯はなく、永久歯が二本生えただけで、そ
の他は子供の歯のままです。下の前歯、二本が生え替わったのですが、
歯がグラグラして、永久歯が顔を出してきた当時は、随分変な位置に生え
てきて、カッコ悪いなぁ、かわいそうだなぁと思っていました。ところが今日
久しぶりに涼子の歯を磨いてやると、徐々に定位置に戻って来ているよう
で、えらいもんだなぁと感心しました。翼の歯は、涼子よりも早く生え揃った
ような気がします。涼子の時のように、熱心に磨いてやっていないので、ヤ
ツには虫歯ができるかもしれません。それにしてもチビ達の歯はしっかりと
していて、健康そのものです。
2月5日 雪が降り続き、今朝は玄関の新聞受けに新聞が入れられてい
ないほどでした。放っておくと、どんどん積もっていき、身動きがとれませ
ん。庭の数本の木が折れましたが、木が折れるくらいならましな方で、ま
めに除雪をやらないと、そのうち家がつぶされそうです。木島平に移住し
て間もない頃、村のおじさんに、2月14日を越えると、雪の量は幾分落ち
着く、と教えられましたが、後十日ほどあります。もうこれくらいにしてもら
いたいと思います。涼子も翼も相変わらず、納得するまで外で雪まみれに
なって遊び続けています。
2月4日 自分達の夕食の用意を始めたのが、午後7時半くらいで、早く
作ってやらないとみんなお腹を空かせてる・・、といつものように主婦のよ
うな気持ちで、夕食づくりに専念しておりました。お客さんに出した残りの
半端サーモンやホタテ貝、アボガド、カニ缶等も開けて、サラダを作りま
す。ドレッシングやマヨネーズもダーッとこしらえます。数日前に買ったメ
ダイの切り身を使って、アサリと一緒にスープ仕立てにします。頂戴してい
た、気の早い菜の花をあぶって飾りにします。ほうれん草のゴマ和えも翼
にお手伝い頂きながらこしらえました。「はい食べよ!みんなお待たせ!」
といつもの親父主婦のセリフで食事を始めました。”あ〜、遅なってすまん
かった” と思いながら涼子の様子を見ると、どうもヤツはほうれん草のゴ
マ和えとごはんしか口にせず、他のものには一切箸をつけません。ボクは
知らぬ顔で食事をしていましたが、「このほうれん草、美味しい!」 と涼子
がお愛想を言って、茶碗のごはんがなくなりかけたのを見て、ボクの怒り
は脳天を貫きました。「お前、なんで他のもん食べへんねん!なめてんの
かっ!父さんは毎日どんな気持ちでお前らのめし、作ってる思てんねんっ
!お前らが待ってる、思うから涼子や翼や母さんのめし、作っとんねやな
いかっ!なんでお前、箸もつけへんねんっ!」 とボクは息もつかず、超一
流のやくざ言葉を涼子を睨み付けて吐いた後、テーブルを右手でバンッと
叩き、「気分悪い!もうめし止めや!」 とボクはほとんど何も食べず、厨
房へ行きました。鍋やフライパン、ボールなどでいっぱいになったシンクか
ら、ひとつずつ洗い物を始めました。ほどなく涼子が厨房の扉を開け、震
えるように泣きながら 「ごめんなさい」 と声を出しました。「好きなもんだ
け喰とけ!」 とボクは穏やかな口調で言いましたが、怒っているのか、子
供だから仕方ないか、と思っていたのか、自分でもわからぬまま涼子に告
げました。ボクはそのままひとりで風呂に入りました。ひとりで静かに風呂
に入っていると、女房が翼を怒鳴る声が聞こえました。子供達を風呂に入
れるのが女房の役になり、半分はボクに対して怒ってるのだろうなぁ、と思
いながらお湯に浸かっていました。風呂からあがると、涼子は大粒の涙を
流しながら食べたくないのであろう、魚介類を食べていました。はぁ・・・・・、
今日は長いなぁ・・。ボクは食事の時はだきるだけ、つまらない説教などは
しないように心がけています。もちろん、行儀の悪い食べ方をした時などは
注意をしますが、まず、怒鳴りつけたりしないように心がけています。子供
時代、好き嫌いが多く、フニャフニャしていたボクは、毎日親から怒鳴りつ
けられ、それは親戚の家に行っても同じ事で、目障りなボクは怒鳴りつけ
られる格好のターゲットで、泣かずに食事をしない日はなかったように思い
出します。ですから、食事時間だけでもボクは努めて、明るい親父でいよう
と思っているのですが、今日は涼子を泣かせてしまいました。風呂から出
てきても、なお泣いている涼子は、小さいけれど、いつもよりしっかりした口
調で 「おやすみなさい」 と言って、隣の部屋へ行きました。ボクは短気で
けんかっ早く、誰に対しても、特に自分の子供に対しては厳しすぎる事が
あるかもしれません・・・。
2月3日 夕方、除雪を終えて家に入ると、なんと女房が巻き寿司を作っ
ているではありませんか。最近ここ長野県内のスーパーでも、巻き寿司を
買ってもらおうと、丸かぶりの宣伝を始めました。節分に巻き寿司の丸か
ぶりをするのは関西では普通の話で、ボクがスーパーの店内で持ち帰りの
寿司屋をやった時には恐ろしく売れました。一本250円か、350円の巻き
寿司だったと思います。平日の一日の売り上げが、3万円から5万円で休
日には10万円前後でした。それが、節分の一日だけで、それも巻き寿司
だけで、60万円位を売り上げたのですから、半端ではありません。その
巻き寿司に、女房が挑戦していたのですから驚きました。もっとも寿司で
なく、巻き海苔にごはんを巻いたもので、きゅうりや玉子、カニ蒲鉾やでん
ぶ等も用意していました。海苔のどこにごはんを置くとか、ごはんのどこに
ネタを置くとか、な〜んにもわからず奮闘しておりました。そのうち涼子も
参戦し、事態は悪化の道をたどり続けました。翼が眠っていたのが、唯一
の救いだったかもしれません。人に作ってもらえるものは、本当に美味しく
感じます・・、と書いておきましょう・・・。
2月2日 天気予報が伝えていたほどの降雪ではなく、ホッとしました。普
段、雪国だけに降る雪が、西日本方面まで行ってくれたのがよかったのか
もしれません。しかし道路の凍結はひどく、走り慣れた道でも今日は横滑
りし、とても怖く感じました。駐車場に積もった雪を除雪機で飛ばしますが、
少し前までは山であったものが、今日は壁になっていて、さすがの涼子達
も上に上がれなくなりました。しかし、ロッククライミングでもするように、涼
子は果敢に雪の壁に挑みます。壁から滑り落ちても、ケラケラ笑っている
のですから、恐れ入ります。翼は相変わらず、手袋もせず、ちぎれそうに
赤く冷たくなった手で遊んでいるのです・・・。
2月1日 昨年夏頃には、十五、十六、十七、十九、三十・・・とまだ、きち
んと二十までも数えられなかった涼子ですが、今日は風呂の中で、見事に
百まで数えられたので、驚きました。さすが一年生も後半になると違うなぁ、
と思っていたら、「ほら、立ってもおしっこできるよ!」 と風呂でおしっこを
中腰でしています。さすが一年生であります。

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