親バカ父ちゃん子育て日記 |
12月31日 今年も本当にたくさんのお客さんにお越し頂いて、びっく りりえたんは生き延びることができました。本当に皆さんのおかげです。 ありがとうございました。近場では斑尾高原スキー場や北志賀竜王スキ ー場が倒産し、この業界は厳しさが残る中、こんなちっぽけな宿が生き 残っていられるのも皆さんのおかげです。良い年でした。今年は航も生 まれ、より大変な年となりましたが、有意義に過ごせたと思っています。 来年も良い年でありますように、そして、びっくりりえたんをご支持下さる 多くのお客様にも良い一年でありますように願う次第です。辛抱強くこの 子育て日記をお読みくださる読者の皆様、どうぞ良いお年をお迎えくだ さい。どうもありがとうございました。 |
12月30日 畳の上に座って、新聞を広げる時間が持てました。来る 日も、来る日も除雪続きだったのに、ストーブのついた暖かい部屋で 座っていられるのが、とても新鮮に感じられました。昨日遊びに来た弟 は、涼子と翼の餌食となり、疲れを知らないチビ達は次から次へと、攻 撃し続けていました。ホッと一息ですが、夕方からまた雪が降り始めて います。 |
12月29日 今日は除雪機を動かすことなく過ごせました。しかしなが ら、雪の壁が高く、雪の捨て場がありません。雪の壁をよじ登り、壁の 頂上付近にある雪を、スコップでより遠くへ放り投げました。カチコチに 固まった重い雪を片づけるのは容易ではありません。雪だらけの銀世 界でボトボトの汗をかいて作業を終えました。涼子と翼も雪の壁をよじ登 り、走り回っています。無駄な動きばかりです。そんなに力があるのな ら、ちょっと借りたいくらいですが、まともなことができるはずもなく、除雪 作業はさらに続くのです・・。 |
12月28日 それにしても、よくもまぁこれだけ降るなぁ、と感心するく らい、雪は容赦なく降り続いています。毎日、何度、除雪機を動かしてい るでしょう。そのガソリンも、12月にして、例年の半分くらいを使い切っ てしまいそうです。家の周りの雪の壁が、あまりにも高くて、もうこれで雪 も終わりかなと、春になるのかなと、何度も錯覚してしまいますが、シー ズンはこれからです。雪の捨て場所が、いよいよなくなりそうです。午前 中の除雪を終え、部屋に入ると、なんとも暖かい部屋に翼と航はいて、 こいつらがボクに代わって、除雪をしてくれる日は、やってくるのかと、し ばらくは現実化しそうにない夢を、一瞬、見たのでありました。涼子は今 日、遅い二学期を終えました。かけ算の九九は、未だ覚えられてはいま せんが、毎日の登下校、よくがんばりました。お疲れさま・・。 |
12月27日 除雪をしていた午後7時過ぎ、玄関の方から翼の泣き声 が聞こえました。雪が降りしきる中、除雪機のアクセルを緩め、玄関へ 行ってみると、おしりとちん〇んを丸出しで、素足の翼が、雪の積もった ポーチに突っ立ったまんまで、大声で泣いていました。これは冷たかろ う・・と、ボクは翼を家に招き入れてやりました。家の中に入ると、次から 次へと灯りを消している女房がいて、「翼ぁ、母さんにごめんなさいって、 言って来い!」 と背中を押してやりました。翼は真っ暗な家の中を、泣 きながら部屋に消えていきました。ボクはそのまま除雪を続け、この降 り方は尋常じゃない、ええ加減にしてくれよ! とつぶやきつつ、とりあ えずを終えました。翼はウンチが言えず、オムツの中で今日もウンチを して、女房にこっぴどく叱られていた模様です。翼も翼ですが、女房も母 になってきた気がします・・・。 |
12月26日 昨晩からお客さん用の風呂に異常事態です。湯が突然、 水に変わります。また、追い焚きができなくなってしまいました。風呂の 修理のことを考えると、夕べはなかなか眠れませんでした。今朝、起き た時には、驚くほど雪は積もっていませんでしたが、涼子を学校へ送り だしてから、見る見るうちに積もりだし、まずは浴槽の内側から点検を 始め、除雪に二時間たっぷりかかった後、建物の外側にあるボイラーを 点検し始めました。言うまでもなく、雪が邪魔をして思うようにドライバー などの工具が使えません。フィルターを灯油で洗い、水抜きや空気抜き をやり、給湯器メーカーに指示を仰ぎ、夕方になって、どうにか格好がつ きました。除雪や修理を終え、みんなのいる部屋に戻っても、涼子や翼 はテレビに釘付けで、ボクが部屋に入ったことなど、知らん顔です。航だ けがボクの顔を見て、ニコニコしてくれています。「航だけやな、ニコニコ 笑ってくれるのは・・」 そのうちボクも子犬などを飼って、犬に向かって 話すのでしょう。「お前だけやな、しっぽ振ってくれるのは・・・」 |
12月25日 良いお天気になりました。除雪をしていると、青い空に白 い雪が舞い上がり、とてもきれいでした。チビ達は自力で登れる雪の壁 がなくなり、不満そうでした。空を見上げながら除雪をしていると、高い 空に白い飛行機が飛んでいるのが見えました。空から優雅に雪景色を 眺められる人もいたら、ボクのように狭い土地を必死になって、連日除 雪をしなければならない人もいると気がついた時、やたら腹が立ってき て、さっさと除雪を終えて、雪を見ながらビールでも飲んでやろうと、アク セルをふかせたのでありました。クリスマスプレゼントを手にした涼子は とても嬉しそうでした。翼も嬉しそうではありましたが、「このおもちゃ、ど こで買ったの?」 と鋭い質問に顔が引きつってしまいました・・。 |
12月24日 除雪と料理と育児でしょうか・・。参りました・・・。 |
12月23日 除雪を終えると、食事のお客さんがお見えになりました。 遅い昼ご飯を食べました。女房が客室のひとつのトイレに、水漏れがあ る、とただならぬ事を言いだし、すぐにスーパークラシアンとなって修理 を始めました。とりあえず水漏れがひいたかな・・、と思いきや、玄関の ドアが開けにくいと、またしてもおもしろくない話を聞き、ウルトラロイヤ ルカーペンターとなって、とりあえずの修理をしました。翼はボクの修理 道具を触りたくて仕方ありません。「父さん、これなぁに?」 を繰り返し ますが、ボクは一切触らせません。これから年末に向けて、変なところ が壊れないことを祈ります・・。 |
12月22日 今朝もものすごい雪に霧で、いったん車を出しましたが、 買い物に行くのをやめて、帰ろうかと思うほどでした。今日は一日中、除 雪をやっていた感じです。12月にして、雪を捨てる場所がないくらいに なっています。どんどん駐車スペースが狭くなっていきます。これからび っくりりえたんへお越しの皆さん!雪は異常に多く、道路上の除雪も遅 れている感じがします。雪道に慣れている地元の人ですら、もたもた運 転をしています。車の装備は十分にして、ゆっくり安全運転でお越し下さ い。スタッドレスタイヤでない方は、早めのチェーン装着でお越し下さい。 明朝の雪はどうでしょうか・・・。 |
12月21日 膝の後ろ側が痛いと、女房は病院へ行きました。というこ とは、翼と航は家にいるわけで、ボクも逃げ出したいところでしたが、逃 げ出せもせず、三ちんで、イヤ、もとい! 三人で留守番をするという ジェットコースターに乗せられたような楽しい時間を過ごす事ができまし た。二十歳を過ぎたボクは、レストランの厨房で、チョコレートパフェや イチゴパフェ、バナナクレープやブルーベリークレープ、ミックスジュース やホットやアイスコーヒーをひとりでこなしていました。日曜日にもなると、 チョコパやフルパはまとめて五つも六つもオーダーが通り、そこへ仕込 みのできていないアイスココアなどが通ったりすると、ひとりパニックに なり、よく切れるナイフでフルーツを切らずに、指を切って、カウンター 越しにお客さんから笑われたりしていました。しかし、どんなに忙しい時 でも、仕事の合間に、赤ん坊にミルクをあげたり、三歳の幼児が垂れた ウンチを取り替えたりすることはありませんでした。女房がいないという ハンディのもと、食事のお客さんはなだれ込み、航を歩行器に入れ、食 堂へ連れていき、翼にはブロックを手渡し、オーダーをこなし始めまし た。びっくりりえたん絶叫マシーンに三時間足らず揺られました。ひとり 仕事は格別です。二十歳の大学生アルバイトのボクには全く想像でき なかった二十年後の姿であります・・。 |
12月20日 長野市内へ仕入れに出かけましたが、道路上の除雪が きちんとされていなくて、なかなか前へ進めませんでした。もしゃもしゃと 砂の上を走るような感覚で、道路上の雪の上を走っていて、とても危険 です。そこへクリスマスや年末も近く、車の量も普段より多く、田舎の長 野のくせに、阪神高速を走っているようなノロノロ加減でした。午前中に 家を出たのですが、戻って昼ご飯を食べたのは3時を回っていました。 それから除雪をして、チビ達と暗くなるまでそりやスノープルで家の前の 坂道を滑って遊びました。除雪を終えた駐車場を翼がゴロゴロ転がり、 ゲラゲラ笑っているので、どれだけおもしろいかボクもやってみました。 忙しく時間を過ごしていたので、グルグル回ると、フラフラしてきました が、なかなかおもしろく、三回も翼の真似をしてしまいました。雪遊びは おもしろいに違いありませんが、今のボクには苦痛だけというのが、本 音です・・・。 |
12月19日 みかんを涼子にあげるのがイヤだと、翼は泣き始めまし た。誰もそんなことは教えないのに、人間というのは欲深くできているも のです。風呂にみかんを持って入って食べようと、ひとまず一件落着で す。翼の機嫌は一気に直り、涼子と翼はふたり仲良くみかんを風呂で食 べていました。風呂に浮かんだままのむいた皮を、今度は航が興味津 々の目つきで狙っています。手を伸ばして、みかんの皮を掴むと、すぐ さまそれを口に放り込み、これが苦い顔だという見本のような顔をボク に向けてくれました。雪がどれだけ降ろうとも、お客さんが全くいなくと も、そんな事には全く関係なく、うるさすぎる、賑やかすぎる一日であり ました。 |
12月18日 小学校のチャボ当番なる鳥の世話に、朝から出かける羽 目にあいました。ばかばかしい小学校の役で、鳥なんか逃がすか、喰っ てしまえ! と思うくらい、人の時間と金を我が物顔で食い続ける厄介物 です。とりあえず朝からのその仕事を終えると、午前中は除雪に費やし、 午後からは久しぶりにだらだらと過ごすことができました。ワインを飲み、 スパゲティーを食べました。そのままチビ達と、フラフラつきあいながら、 風呂に入って、夜にはビールを飲んで、先日中学時代の先輩に頂戴し た松阪牛を食べ、この世の春を満喫しました。チビ達に世話がかから ず、誰かがボクの代わりに食事を作ってくれたなら、今日の午後からの 暮らしは、王様のようです・・。 |
12月17日 今日も除雪をする必要はありませんでしたが、昼と夜の 食事予約と、約2週間いらっしゃった宿泊のお客さんのチェックアウトで、 大忙しの日でした。ボクは自分達家族の食事を作れず、女房が買い物 に出かけた時に買ってきたマクドナルドのハンバーガーを、チビ達は昼 も夜も食べていました。それでもようやく一息つけそうで、ホッとしていま す。年末・年始の予約が大きくキャンセルになり、今シーズンは初めて ゆっくり年末・年始を迎えられそうです。商売屋がこれではいけません が、10年に一度くらい、休憩もいいでしょう。おいっ航ぅ! お前またウ ンチかぁ! もう疲れたよ、父さんは・・・。 |
12月16日 今朝は積雪がなく、朝は幾分ゆっくり過ごせました。しか しながら今日も忙しい一日で、ようやく終えられそうです。もう明日一日 がんばれば、ちょっと休憩できそうですが、どうでしょう・・。またどえらい 寒気団が来ているらしいです・・・。 |
12月15日 今朝もものすごい量の雪が降り続き、積もっていました。 玄関から駐車場中程にある除雪機まで、積もった雪の中を泳ぐように 歩きました。木島平に移り住み、10回目の冬を迎えていますが、一晩 にこれだけの量の雪が積もったのは初めてのような気がします。年末 までの予定で仕事に来られていた職人さん達も、あまりの雪で仕事が できず、週末には地元にお帰りになることが決まりました。土曜日には ここ木島平・牧の入スキー場もオープン予定です。雪はたっぷりありま すが、どうぞお気をつけてお越し下さい。 |
12月14日 今朝も朝食、弁当の後、すぐに除雪を開始しました。玄 関から駐車場へ行けないのです。そうは言っても今朝は晴れ間も見え てはいました。さぁ、暖かいコーヒーでも飲もうかと、ようやく除雪を終え られそうだったその時に、除雪機が動かなくなりました。覚悟はしていた のですが、除雪機内のタイミングベルトが切れてしまいました。もうそろ そろと思っていたので、ウルトラスーパーメカニックちかちゃんとなった ボクは農機具屋さんに電話をし、ベルトを配達してもらうことにし、修理 を開始しました。直後に家の中が停電になり、なかなか復旧しませんで した。神社の大木が倒れているのが原因でした。やはりものすごい雪な のです。機械内部を見ていると、もう一本切れそうなベルトがあったの で、女房に農機具屋さんまで走ってもらい、ベルトを買ってきてもらいま した。4時間の格闘の末、除雪機は元通りになりました。ラッキーだった のは、ベルトが切れたのが、年内だったこと、平日だったこと、除雪をほ とんど終えていたこと、天気が晴れていたこと、朝だったこと等々です。 これが、年末だったり、週末だったり、除雪を始める前だったり、大雪の 最中だったり、夕方だったりしたら、もうどうしようもなかったところです。 夕方からまたひどい雪になっています。学校から戻った涼子は近所の 友達と、雪などものともせず、きゃっきゃと転げ回っています。地獄谷の 猿は温泉に浸かり、おとなしくしていますが、水を得た魚ではありません が、雪を得た猿という感じで、恐ろしく猿に近いです・・・。 |
12月13日 お客さんの朝食と弁当を作り終え、すぐさま外に出て除 雪を始めました。ものすごい雪の量です。除雪を終えると、そのまま仕 入れに出かけました。長野市内はあちこち渋滞で、なかなか先へ進め ません。午後になって、長野市から中野市へ。中野から見る飯山、木島 平地方は、ものすごく煙っていて、中野までは良いお天気だったのに、 飯山へ入った途端に、雪にやられました。家に戻るとまた除雪で、うん ざりしました。翼の生まれた三年前のこの日も、えらい雪でしたが、今 日も同じ感じです。お客さんの夕食を作り、翼の誕生日用のスパゲティ ーとドリア、そしてデザート。痛む腰と、痺れてくる右足全体をかばいな がら、ようやく今日を終えられそうです。翼がもう少しお兄ちゃんになって くれると、いろんな場面で助かるのですが、三歳になったばかりですか ら、まだまだわがままは続きます・・・。 |
12月12日 嬉しくて、さらに歩行器の中でジャンプを続ける航を見な がら、赤ちゃんはかわいくていいなぁ・・などと話していました。買い物に 出かけようと、航のオムツを替えようとした女房の悲鳴が聞こえました。 お尻周辺にしかなかったウンチが、ちん〇んの方面へ侵攻し、よくよく 見てみると、上着にまでべっちょりウンチがつき、さらによくよく見てみる と、航の膝や背中まで、文字通りウンチまみれになり、それは部屋中ま で行き渡り、とても有意義な時間が過ごせたわけであります・・・。 |
12月11日 歩行器の中で元気にジャンプをし、航はすこぶるご機嫌 でした。誰かがいると、そこへ行こうとしているようですが、どうも前には 進まないようで、後ろへばかり進みます。あちこちでいろんなものを掴 み遊び続け、航の泣きは少し減った気がします・・。それにしても、雪で す。ずーっと降り続いています。今日は今シーズン初めて除雪機を動か しましたが、午前と午後の二回やってもまだ追いつきません。明日朝も また除雪機が必要でしょう。明日が恐ろしい・・・。 |
12月10日 航を歩行器に入れてみました。航の前には翼が使ってい たので、お尻を乗せるイスの部分が、床から幾分離れた位置にあって、 航の足は宙に浮いていましたが、そのイスの部分を床に近づくように、 少し下げると、航の足も床に着き、狭い家の中を50センチほど移動で きました。航にとって新しい世界が広がりました。 |
12月9日 11月中は宮城からお越しのお客さんに宿泊いただいてい ましたが、今月は青森からのお客さんで、少し年輩の方々です。そのう ち数名のお客さんが仕事を終え、チェックアウトされました。70歳になる 大工の職人さんですが、とても若々しく見え、年齢を聞くと驚きますが、 やはり現役で仕事をしている方は違います。顔つきや言葉が生き生きと していて、穏やかな中にも、学ぶべき、あるいは見習わなければならな い点がたくさんありました。話し方、物の頼み方、お金の使い方、子供と の接し方等々、大先輩は違います。ボクも後30年と言わず、40年50 年と現役を続けたいと思います・・・。 |
12月8日 しばらく降り続いていた雪が昨晩から止み、今日は良いお 天気になりました。おかげで今朝は、窓を開け放っていた食堂の中も、 外と同じ用にキンキンに凍てつき、真冬のようでした。やり残していた庭 の木々の雪囲いも終えました。そう言えば、駐車場の白樺の一本が雪 のために折れてしまいました。自然の力は侮れません。駐車場や周辺 の雪も解けそうになく、考えたくないのですが、長い冬が始まった気がし ます。涼子と翼は寒さを感じていないかのように、雪の中を転げ回って います・・。 |
12月7日 ホーム炬燵の一角に、チビ達三人が頭をつきあわせてい ます。ぐずり始めた航に、翼は手に持っているパズルの一片を、渡そう とします。それを見た涼子が、「わたる君にそれ渡しちゃダメだよ!」 翼は不思議そうに涼子を見て、「どうして?」 「だってわたる君、それ 嘗めちゃうじゃん! 濡れたら使えなくなるよ!」 翼は手に持っていた パズルを自分の方に引っ込め、航には手渡しませんでした。チビ達三 人の重要な会議が終了したようです。なんだか会話になっています・・。 |
12月6日 風呂に入った航は、激しく動くキューピー人形のようです。 両手、両足を激しくバタバタさせます。しぶきがボクの顔にもかかるの で、ボクが顔をしかめても、航は舌を出したまま、ボクの方をチラッと見 るだけで、そのままバタバタ遊び続けています。今日、初めて航は自分 の右目に飛んできた水しぶきを、自分の右げんこつでこするように拭い ていました・・。 |
12月5日 「お前みたいなヤツは出て行け! 寒い外へ行って凍え死 んでまえ! もう帰ってくんなぁ!」 お腹が空いて、眠たくて、どうしよう もなかったのでしょう。翼は涙を流して泣いています。ボクの罵声はさら に風呂場へまで持ち越されます。「お前なんで父さんや母さんのゆうこと 聞かれへんねん! お前何を一日ゴチャゴチャゆうとんねん! お客さ んに名前聞かれてなに黙っとんねん! なにフニャフニャしとんねん! お前名前なんじゃぁ! はよゆわんかいっ! こらっ!」 これはもう、言 葉の暴力で、ボクが行っているのは虐待です。ポロポロ涙がこぼれ、翼 はボクの顔を正面から見据えることができません。「名前なんじゃあっ !」 「たかみつばさ・・」 午後10時半を回っても、魚のあらを焼いたも のがテーブルにあるだけで、他に何もありません。涼子はろくに食事も せず、風呂にも入らず眠ってしまいました。航は泣いています。地獄の ような我が家です。長いロードが再び始まりました・・・。 |
12月4日 カーペットに座ると、「冷たい!」 カーテンに触れると、「冷 たい!」 小さな毛布を畳もうとすると、「冷たい!」 おもちゃを片づけ ようとすると、「冷たい!」 航があちこちでよだれを垂らし、あちこちを なめ回しているからなのです・・。 |
12月3日 朝起きて、カーテンを少しめくると、周辺の景色は一変し、 真っ白になっていました。とうとう来たか、という感じです。駐車場は10 センチ程度の積雪で、夜には解けるかな、と思っていましたが、夜にな った今も残っています。涼子や翼は雪遊び用の服を女房に出してもら い、さっそく雪を丸めたり、転がったりで、真っ赤になって遊んでいまし た。庭のテーブルやブランコは片づけましたが、木の雪囲いが終わって いません。このまま、春まで雪は残るのでしょうか・・。 |
12月2日 宿泊のお客さんがチェックアウトされると、冬タイヤを車に 積み込み、タイヤ交換に車屋さんへ行きました。家に戻り、天気予報通 り、雪が降るかどうか、待っていましたが、どんよりした天気に変わりは ありませんでした。夕方、お客さんから贈り物が届きました。なんと箱の 中には活きた伊勢エビが8匹も入っていました。さぁ、どうしましょう・・、 と家族みんなで箱の中を覗いていました。身体もだるいし、雨も降り出 し、「今日は夜、店閉める!」 と女房に宣言し、風呂に入って、伊勢エ ビを調理し始めました。ボクはチビ達三人を風呂にいれ、女房が風呂 に入っている間に、エビを湯がき、ソースを作っていました。電話が鳴り、 「今日、お店やってますかぁ・・?」 急いで、店の準備をし、また、電話 が鳴って、「今日、お店やってますかぁ・・?」 湯がいた伊勢エビは未だ 大きなざるに揚がったままで、誰も手をつけていません。すまんなぁ、み んなぁ・・! もうちょっとで終わる・・。送って下さったお客さん、ありがと うございます・・・。 |
12月1日 約一ヶ月続いたお客さんが一段落し、ホッとしたようで、女 房には微熱があるようです。夜には航の泣く回数が増え、女房は休息 のできる時間がとれません。航はお腹が空くのか、何かとぐずぐず言い だし、より手がかかるようになりました。もちろん翼もぐずぐず度は負け ていません。とりあえず涼子だけは言うことが通じるので助かります。ホ ッとした時こそ、気をつけなければなりません・・。 |
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